
横山晴也(よこやまはるや) プロフィール
いよいよ終盤となったヤリイカ釣り。前回の釣行は、低活性時のエサ巻きスッテの威力を隣でまざまざと見せ付けられ、自信を失いました。
やはり何事もエサの方が強いのでしょうか?
イカメタルがエサ釣りになってしまうことはいかがなものか…など葛藤がありましたが、悩みに悩んだ挙句、1度体験してから答えを出すべきと思い、初めてエサ巻きスッテデビューしました。
■エサ巻きスッテとは
エサ巻きスッテは「スッテ」と名前は付いていますが、実際のところ、いわゆるスッテではありません。
ひと言で言えば、針金でエサを巻き付けたエギです。エサとして一般的な物は、塩漬けの鶏のササミで、ほかにキビナゴやイカの短冊などを巻き付ける場合もあります。
海とは全く関係のない鶏のササミが、海の生き物であるイカに効果があるのはとても不思議ですね(笑)。
ステイ時の姿勢は、ササミを巻いてもキレイに水平姿勢を保持していました。
船長のアナウンスでは、潮は速くない模様です。水深63mのポイントにアンカリングして、釣りを開始しました。
仕かけはいつものオバマリグ。
船長に指示されたメタルスッテの重さは15号。
エダにはプラヅノを装着し、第1投。
本来なら、夕暮れに最初の時合があり、パタパタと釣れるヤリイカですが、この日は誰にも釣れず…日没を迎え、灯りを点灯しました。
しかし、点灯後1時間経ってもヤリイカからの返事は誰にもありません。
私もスッテを何度も交換し、試行錯誤しますが、アタリすらありません。
ここで、満を持してエサ巻きスッテを装着しました。初めて使った感想としては、1番にフォールが遅くなることが印象的でした。
エサ巻きスッテ自体が3.5号のエギと同等の大きさであることに加え、ササミを針金で巻き付けても安定した姿勢になるように、高浮力に設計してあるのだと思います。
フォールが遅くなることで、イカにじっくりスッテを見せることができますが、シャクリ感覚は少し重たいです。
さて、まずは仕かけをベタ底の63mへ送り込み、細かくタナを刻んで誘い上げしていくと、58mで初めてのアタリが!
目論見通り、ヤリイカはエサ巻きスッテに乗っていました。船中でも私がファーストヒットだったと思います。
さらに3投連続でエサ巻きスッテにヒット!
活性が上がってきたと判断し、エサ巻きスッテを外してエダにエギを装着すると…アタリが途絶えます。
エダをイージースリム80にチェンジしてもアタリはありません…。
再びエサ巻きスッテに戻すと、水深35mでヒット!
「エサ巻きスッテ恐るべし」と思いきや、今度はメタルスッテに乗っていました。その次も、メタルスッテに。
メタルスッテに連続して乗る=速い動きに好反応か!? と考え、再度エサ巻きスッテを外し、ウキプラ110へ交換。
速めのアクションで誘いますが、先ほど同様アタリすらありません…。
どうやらエサ巻きスッテの鶏のササミがイカを誘引しているようですね。
最終的にエサ巻きスッテとメタルスッテ10号の組み合わせが正解で、数を伸ばせました。
今回の釣行は、ひと言で言えば、「エサ巻きスッテやっぱり強し!」。
エサ巻きスッテを使用しなければ、アタリすら見出すのが難しかったです。
当初食わず嫌いをしていた私でしたが、戦略のひとつに組み込むのは大いにアリかなと考えを改めました。
一方で、エサ巻きスッテに反応しない状況もあると思います。
今後、エサ巻きスッテのデメリットも調べたいですね。
現在の小浜沖は、終盤を迎えたヤリイカに加えて、早々にマイカの釣果も聞こえ始めています。
今年はマイカも早く開幕しそうで楽しみです。
しかし、こんなご時世ですから皆様無理はなさらず、来たるべき爆釣の日までバッチリ準備をお願いします!