絶賛ハイシーズン中のタコ釣り。そんなタコ釣りをしている中で、こんな疑問を抱いたことがないでしょうか?
エサを巻かずともタコが釣れるのに、エサを巻くことは本当に釣果に直結する有効な手段なのか?
そもそも、そんなことをせずとも釣れるように作られている現代のエギやスッテ。だからこそ、エサを巻いたときにエギやスッテのルアーパワーで釣れたのか、エサを巻いたおかげで釣れたのか、が不明確なゆえ結論が出しづらい……。
というコトで今回は、シマノのフィールドテスターでタコアイテムの製品テストを担っている吉田昇平さんに、エサ巻きの有効性について実釣体験を交えて聞いてみました!
吉田さんの答えは大きく「YES」!
まず、吉田さんにエサ巻きは有効なのか? と聞いてみるとこんな答えが。
「コレに関しては断言できます! 100%エサを巻く有効性があります」
吉田さん曰く、タコは時に、エギを腕先から用心深く触りに来ることもあり、明らかに食べられるものかどうかを判断している時があるんだとか。
そこにはタコの体の仕組みに理由があったそうで、吉田さんはこう言います。
「タコについて色々調べると判るのですが、タコの吸盤には匂いや味を感じることのできる神経細胞が腕の1本1本に備わっています。俗に脳が9個あると言われてるのは、そういった理由です。ちなみにその神経細胞の数は5億個にも及び、これは小型犬とほぼ同じだと言われているそうです!」
「5億個ある神経細胞のうち、3分の2が腕と胴に集中しているようなので、獲物に触れた瞬間にそれが捕食できるものか、できないものかを判断するのは容易なんだろう、と私は考えています」
つまり、視覚で捉えた獲物をなるべく長い間抱いてもらおうと思えば、エサ巻きや匂いは効果絶大。
エサは匂いで寄せるから釣れる、ではなく“触った後にエサと認識して抱く可能性が高くなる。そして抱いている時間が長くなる”ことが効果的な理由となるワケですね。
1番実績があったエサについて
吉田さんオススメは、定番と言われている豚の脂身。

△エサ巻きには今年シマノから発売された「タコマスター フラッシュブースト」の布巻きモデルがベストマッチ
吉田さん曰く、タコ釣りをしていて、よく小ダコを捕食してる最中のタコが上がってくることが多かったそう。豚の脂身はまさに小ダコの色と質感そっくりなので、小ダコと思って飛びついてきている可能性があるようです。
ほかにも、タチウオ釣りのために保存しているイワシやサンマの切り身も、餌持ちがよいので重宝しているんだとか。
ちなみに、イワシ餌などの尾っぽ付きを巻くときは尻尾側を前にした方が抵抗少なくて使いやすいとのことです。
あと、シマノのチニング用ワーム「ブリームキャッチャー」のような甲殻類のワームを針に刺すのも、視覚的アピール絶大。船宿さんに許されるならいつも付けてます! とのことでした。

△「ブリームキャッチャー」が小ガニやエビといった甲殻類的な視覚アピールをプラスしてくれる
エサ巻きは有効である!
以上が、吉田さんのエサ巻きについてのインタビューでした!
釣れる理屈が分かったことでメチャクチャ納得! これからは迷いなくエサを巻くことができそうです。
これは船の釣りだけではなく、岸タコについても同じこと。釣果に困った時はエサ巻きを試してみてはいかがでしょうか!