釣った魚を新鮮なうちにさばいて食べる、これぞ釣り人の特権ともいえる楽しさ。
魚の最もおいしい食べ方は様々ですが、新鮮さを味わうのであれば”お刺身”一択なのではないでしょうか?
しかし、世の中には刺身で食べてはいけない魚がいるのはご存じですか?
今回は刺身で食べる際に注意が必要な魚を一覧にまとめてご紹介します!
川魚(淡水魚)全般
大前提で、淡水魚の魚は基本刺身では食べられません。
その主な理由は寄生虫がいる可能性が高く、アニサキスといった人間に感染する種も多く、中には脳にも侵入する有棘顎口虫という恐ろしい寄生虫も存在します。
基本、アニサキスは淡水では生息できない寄生虫ではありますが、海と川を行き来する魚や河口域に生息している場合は寄生している可能性が高いので十分な注意が必要です。
ちなみにサーモン(サケ)が刺身で食べられる理由は、すべて寄生虫がつかない環境で養殖されているため、生食でも問題がありません!
皮膚に毒あり!シイラ
以前の危険魚の記事でも紹介しましたが、シイラの皮膚には腸炎ビブリオ菌という毒性の菌や表皮粘液毒が付着しており、刺身などの生食の際には十分に注意が必要です。
身自体には毒性がないのですが、調理の過程で毒性の菌が付着してしまう可能性があります。
また調理した器具(まな板や包丁)にも毒がついてしまうため、殺菌処理が不可欠です。
ウナギ・アナゴ・ハモの血液には毒が含まれている!
すしネタなどで人気の高い、高級食材としても知られるハモやアナゴ、ウナギ。
この三種はいずれも「ウナギ目」に分類されており、実は血液中にイクシオトキシンという毒を持っています。
このイクシオトキシンは加熱することで無毒化するため、かば焼きや湯引きすることで問題なく食べることができますが、刺身の場合さばく際に血液が身に付着する危険性があるため避けられています。
ちなみにイクシオトキシンは少量でも摂取してしまった場合、腹痛や下痢を起こし、大量に鱧の血液を摂取してしまった場合には命の危険性があります。
血抜きしたからなどと安易な理由で刺身などは絶対に食べないようにしましょう。
アニサキスなど寄生虫の多い魚たち
ほかにもアニサキスが多いことでも知られるソーダガツオやサバ、イワシ、サンマ、タラやイシモチ・クロソイ・ハタハタも寄生虫が多いことでも知られています。
また季節によって寄生虫が多くなる場合もあるので、十分に注意が必要です。
アニサキス以外では肉眼ではなかなか確認できないクドア・セプテンプンクタータなどもいますので、アニサキスがいない確認をしたからといって安心しないように注意しましょう!
ちなみにクドア・セプテンプンクタータは夏場のヒラメ・マグロ・カンパチに着いていることが多く、筋肉中に潜んでいます。
摂取してしまうと1時間以内に激しい嘔吐と下痢を起こすため、食べる際には十分に注意しましょう。
ほかにも夏の時期の青物の幼魚やトビウオなど、季節によって寄生虫が多くつくこともあるので、少しでも危険を感じたら火を通すなど十分に対策をして、おいしくいただきましょう!
鮮度を落とすと寄生虫&中毒の危険性が!
アニサキス対策として釣った魚をすぐにさばいて、内臓を取り除くことでアニサキスが身に移るリスクを下げるという方法もあります。
また、寄生虫以外でも保管や調理まで鮮度を落としてしまうと、ヒスタミン中毒などのリスクも発生してしまいます。
刺身(生食)で食べることはリスクはつきものですが、釣った後の正しい対処をすることでおいしくいただけます。
少しでも怪しい、危険と感じたらいったん調べて、安全を確認してから食べるようにしましょう!