2022年を迎えて早数日が流れましたが、いかがお過ごしでしたか?
年末年始といえば、お節料理はじめタイやカニなど、縁起物を食べる機会も多かったかと思います。
今回紹介するのは、冬の季節に気を付けたい寄生虫についてのお話。
冬の季節は魚の脂ものって、美味しさが増すタイミング。
しかし、実はアニサキスなどの寄生虫のリスクも高くなるタイミングですので、十分に注意が必要です。
冬の時期は特に注意のアニサキス
アニサキスは1cm前後の糸状の寄生虫。
人間の視力でも確認できる大きさで、食べてしまったら数時間~数日後に強い下腹部痛、吐き気、嘔吐、発熱などの症状が発生します。
ほかにも消化器外アニサキス症や腸アニサキス症、意識を失うアニサキスアレルギーといった症状も出る場合もあり、非常に危険な生物です。
通常は数日ほどで症状は治まりますが、合併症状のリスクがあるので、症状が出た場合は速やかに病院に行くようにしましょう。
記者のアニサキス被害の体験記はこちら
アニサキスはオキアミなどプランクトンを食した魚介類を介してヒトに乗り移ります。
そのため、どの魚種にも潜伏のリスクがあるため注意が必要です。
特に注意が必要なのは、アジ、サバ、イカ、イワシ、サンマ、タラ、ブリ、カツオ、サケといった魚種。
魚が死んで、鮮度が落ちてくると内臓漿膜面から筋肉に移動しますので、釣った後の内臓の処理は素早く済ませるのがオススメ。
上記で紹介した魚種以外も潜伏のリスクがあるので、十分に気を付けましょう。
実は記者も先日釣ったアマダイもアニサキスがついていました。
刺身など生食で食べる際には十分にお気を付けください。
見落としがちなクドア・セプテンプンクタータ
アニサキスに比べ、「クドア・セプテンプンクタータ」はあまり知られていない寄生虫。
粘液胞子虫(クドア属)の一種類で、ヒラメ・マグロ・エビ・カンパチ等の筋肉に寄生するといわれ、肉眼では確認することはできない大きさです。
数体の寄生なら問題ないのですが、大量に筋肉中に寄生している魚を食べると、激しい嘔吐と下痢を起こします。
発症は食べてから数時間(早い場合は1時間)と比較的短い時間で表れるといわれています。
クドア・セプテンプンクタータは主に夏場に多いといわれていますが、冬の時期のヒラメなどにも注意が必要です。
特に今の季節はサーフでのヒラメのハイシーズンとなるので、生食の際には気を付けるようにしましょう。
ほかにもヒスタミン中毒など…
以前記者が体験したヒスタミン中毒などにも注意が必要です。
釣った魚を食べる楽しみは釣り人ならではの特権ですが、この時期はリスクも高くなるので十分に注意しましょう。
内臓の処理や鮮度を保つだけでリスクは軽減されるので、釣った際の処理は小まめに素早く行うのがオススメです。