春はいろいろな魚が旬を迎える、グルメな人も満足度の高い季節。
瀬戸内では、マダイやメバルなどの食いが上向く時期でもあります。
先日、伺った兵庫県明石。
明石のマエモン
「魚の棚」で有名な明石は、瀬戸内の美味な魚が水揚げされる近畿圏屈指の漁港です。明石海峡の激流と大阪湾と瀬戸内海の豊富なエサを食べて育った魚は「マエモン」と呼ばれ、身が引き締まって、その身質も絶品なんです。
その日は、魚英の魚谷直毅船長との会話で、明石の魚の話になりました。
その中で「(明石浦)漁協に上がる魚で、値打ちの高いって何ですか?」
こう聞いた時、「時期によって価格に差はあるけど」と前置きしながらも、「トラフグ、アコウ、サワラ辺りがベスト3になるやろか。あとは正月前のマダイに、これからのアマガレイかな」。
「アマガレイ?」すぐに、横にいた編集部のスタッフが聞き直しました。
「この辺ではアマガレイって言うんやけど、マコガレイのことです」と丁寧に教えてくれました。
近年は、以前に比べて水揚げ量が少ないようですが、明石はこれからカレイが上がり出します。
そして、漁でも上がると言うことは、釣り船からも狙える時期になってきました。
魚英では例年、2月末頃から5月1日頃まで「マコガレイ船」として、カレイ狙いの船が出船します。
そのマコガレイですが、釣れるサイズがハンパないんです‼
堤防釣りでは、30cmを超える尺ガレイで十分の満足サイズになると思いますが、ここ魚英のマコガレイ船では、カレイマニアの夢、「ザブトン」と呼ばれる40cmオーバーが十分狙えるんです。
今期初出船はザブトンカレイ3尾‼
今期の初出船は2月28日。
その日の「途中経過ですが…」と送られてきたラインに添付されていたのが、上のタモに入ったカレイの写真です。
この日は結局、マコガレイ42cmを2尾と40cmを1尾のザブトンクラスが計3尾、ほか28cmが最小寸で船中8尾(1人0~2尾)。
見てください、この型揃いのマコガレイ。
左上の1番小さいサイズがコッパガレイに見えそうですが、その最小のカレイで28cm。堤防釣りでは、「おおっ」と思える良型です。
この1尾を除けば、ほとんどが35cmオーバーから40cm前後、1尾釣れれば超ラッキーなサイズです‼
今期2度目の出船となった、3月7日は少人数の出船だったようですが、船中でマコガレイ11尾(23~41cm)。よい人4尾で、少ない人でも1尾と、全員ボーズなしだったようです。
しかも驚くべきは、そのザブトン率。
船中11尾中、何と5尾が40cm超!
ザブトンガレイ率は、5割近い“超高確率”です‼
明石のカレイの釣り方
魚英の船カレイは、海苔棚に掛けたカカリ釣りで狙います。
釣り方の詳細は、以下の記事を参照↓
タチウオやタコに使用する船竿でも十分対応できるので、気軽にチャレンジできますね。
このマコガレイ、例年通り海苔棚が外れる5月頭までが釣期。
今年もこれから何尾のザブトンガレイが上がるのか楽しみなところです。
肉厚の身が絶品の「春の戻りガレイ」
話の途中、マコガレイの「味」に話が及んだ時、船長の言葉には力がこもりました。
まだマコガレイを食べたことのない編集部のスタッフの「ヒラメとどちらが美味しいですか?」との質問に、「この時期のカレイは産卵を終えて体力も回復し始め、肉厚で、めちゃくちゃ美味しいです。ヒラメも美味しいですが、この時期のアマガレイとは比較になりませんよ」と。
これを聞いたヒラメ好きスタッフの目が輝いたことは言うまでもありません。
昨シーズンは例年になく、好調に上がった明石のザブトンガレイ。今年も出だしを見る限り、かなり期待できそうな気配です。
期間限定の釣りではありますが、まだまだ出船機会は多々あるので、地元の船長も絶賛する「マエモンのアマガレイ」を狙ってみてはいかがですか。
カレイを釣ったことがない人も、マニアも、その引き、重量感、分厚い魚体、そして味、全てに満足すること請け合いです‼