テンヤタチウオの釣れる釣座は?エサはどうコダワる?気になることをスペシャリストに聞いてみました【吉田昇平のセオリー④in大阪湾】

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テンヤタチウオのスペシャリストが何を考えて釣りをしているのかって、すごく気になりませんか?

例えば釣座。自由に選んでもいいのならどこを選ぶのでしょうか? エサの考え方って?…などなど。そんな気になる疑問を3つ厳選し、第6回大阪湾タチウオKINGバトルの優勝者で、シマノフィールドテスターの吉田昇平さんに質問してみました!

吉田昇平(よしだしょうへい) プロフィール

キャスティング、即掛けを得意とする大阪湾タチウオKINGバトル2018の優勝者。2017年にもセミファイナルトップ通過の実績も持つ凄腕アングラーでシマノフィールドテスター

釣れる釣座はドコ?

まず記者が質問したのは、釣れる釣座について。釣座を自由に選んで! と言われたら、吉田さんはどこを選ぶのか質問してみました。

「んー。難しいですね(笑)。でも、あえて言うならその日の午前中に潮先になる所ですかね。エリアによって違いがあるので絶対ではありませんが、当日の風を見て、潮の流れや転流のタイミングを調べて決めると思います。なるべくオマツリなく、長い時間テンヤを横引きできそうな釣座を選びます。まあ、実際そんな美味しい話はないんですけどね(笑)」

続いて話は、不利な釣座になった時について。

「近年思うのは、釣座が不利な状態でも釣る人は釣っている、ということ。僕もトーナメントに出た時、不利な釣座になるコトはザラにあるのですが、誘いをリアクション重視にしてみたり、遠投して広範囲を探ったりすることで不利な状況をカバーしています。もちろん、有利な釣座が釣れることには変わりありませんが、そういった工夫ができる人がトーナメントでも勝っているイメージですね!」

どんなエサを使っているのか

続いて記者が質問したのはエサのコダワリについて。上手い人ほどエサをコダワっていて、しっかり自分流に仕込んでいるイメージがあります。自分で仕込んでみたいけど、どんな仕込み方をするのがイイのか分からないので、真似をするためにも聞いてみました。

吉田さん曰く、イワシもサンマも使うのようなのですが、サンマエサは特に、硬さにコダワリがあるそうでコダワり過ぎて、6種類ものサンマを使い分けているそうです!

「種類としては、A、B、C、A+、B+、C+があります。A~Cというのはエサの締め具合です。Aは締めず生の状態、食いが渋い時に使います。Bは程よく締めていて、Cはガッチガチです(笑)。トーナメントに出る時や、時合のタイミングはエサ持ちが重要なので、Cを使うことも多いですね。+が付いているエサは、エビのフレーバーを足したり、集魚剤を添加しているモノです。その日のベイトパターンに合わせて配合しています!」

記者の想像以上のコダワリ具合でした。ちなみにサンマの締め方は、塩やリキッドタイプのエサ締めを使って、漬けた後は放置。時々硬さをチェックして種類分けしているそうです。

大阪湾のシーズン別攻略法について

最後に質問したのが、大阪湾のシーズン別攻略法について。時期によって誘い方や、アタリも変わってきますが、吉田さんはどう攻略しているのでしょうか?

シーズン初期(7月末~8月中旬)

吉田さんはシーズン初期についてこう言います。

「大阪湾では、平均すると7月末くらいからシーズンが開幕しますが、シーズン初期は水温は高いんですけど、意外と活性が低いことが多いんですよね。冬の釣りを引きずっているようなイメージです。なので、誘いもソフトに、丁寧な釣りが有効なシーズンですね」

シーズン中期(お盆~10月中旬)

続いてはシーズン中期について。

「8月のお盆前後から、第1陣の群れが、紀伊水道から東回りで神戸沖に入ってきて活性が上がります。アグレッシブな速い誘いの釣りが有効なんですが、タチウオの元気がよすぎるのでバラしやすいのが、このシーズンの特徴です。電動リールの全速巻きもバラシのリスクが高いのでNG! アグレッシブに誘いを掛けますが、丁寧に掛けていく繊細さも必要になります。」

「そこから10月中旬になると、第1陣の群れに加えて、鳴門方面からの西回りで第2陣の群れが神戸沖の、水深90mラインで合致します。このタイミングが大阪湾の1番アツいシーズンです! 活性は最高潮。速い誘いでガンガン掛けていく釣りができます」

シーズン後期(11月中旬~)

最後は、食いが渋くなってくるシーズン後期について。

「11月中旬は水温が下がって、ベイトも少なくなってきます。そうするとタチウオの群れは南下して、洲本沖、アカマツの周辺に移動します。そして大型が出やすくなります。ドラゴンを狙うのであれば、このタイミングがオススメですね。」

「そして12月以降は、一気にアタリが小さくなります。誘いもソフトにしないとアタりません。水が澄むので、テンヤのカラーもグロー系が効かなくなるので、アピールを押さえたカラーに変更します」

以上が、吉田さんの大阪湾のシーズン別パターン攻略法。かなり勉強になりました。

まだまだ吉田さんのメソッドはまだまだありますが、それはまたの機会に。

シマノ(Shimano)

1921年創業。1970年に「レジャーを通して人々の健康に寄与する 」という企業哲学のもと、釣具事業部が発足。リール、ロッド、ルアー、用品などクオリティの高いアイテムの開発、製造、販売までを行い、釣具の総合ブランドとして、国内外問わず多くのファンを抱えている。独自の技術も数多く、世界に誇るジャパンクオリティを提供し続けている。

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