【保存版】「東京湾バチコンアジングの基礎」を橋詰大輔に直撃!

ボートアジング特集

これは……とてつもなく面白いぞ!

アタリの質は絶妙で一瞬。それを逃さず掛けられた時の快感ときたら…アドレナリン放出系。それも釣れてくるのは、その味にハズレなしの絶品アジ。

東京湾バチコンアジング、めちゃくちゃイイじゃん!

日中の東京湾バチコンが面白い

△記者の想像以上に連発させた橋詰大輔さん。正直そんなに釣れないモノだと思っていたが、後の船宿釣果ページを見るとエサ(コマセ)釣りの竿頭釣果と比較し70%ほどの数釣りも達成していたと知り衝撃だった

「面白い」と思わせてくれたのは、楽しそうに釣りをしている人がいるからで…。東京湾バチコンアジングのエキスパート橋詰大輔さんが、まぁ~楽しそうなんですよ。ツンデレ気質な東京湾のアジに対して、ツンな時もデレな時も。

△むしろツンツンなアジに対しての方が楽しそうに釣っていた気がする橋詰さんなのであった

ツンな時にアレコレ試行し、デレにしちゃう。そのハメ具合ときたら、色々勉強になったなぁ~。

この模様は近日動画でもご紹介するのでお楽しみに!

橋詰 大輔(Daisuke Hashizume) プロフィール

1976年12月19日 神奈川県在住。 メバル、アジを中心とした東京湾オフショアライトゲームのスペシャリスト。人一倍多い釣行回数に裏打ちされた知識、テクニックは多くのアングラーに一目置かれる存在。東京湾におけるメバルトーナメントでの優勝経験もある。近年では、バチコンアジングの面白さに魅了され、各地で普及に取り組んでいる。
素晴らしき環境かな

もうひとつ、今回は渡辺釣船店(神奈川・新山下)にて撮影を行ったが、LT(ライトタックル)アジ船と同船でバチコンが楽しめる。その環境が素敵だなと。つまりは日中、デイゲーム。エサ釣りと同船。

さらに渡辺釣船店に関していえば、湾奥の多くの船宿と同様にLTアジ船は午前船・午後船に分かれる(今回は午前船に乗船)。

短時間で料金も抑えられ、手軽に始めるにはもってこいではないか!

東京湾では日中の乗合船で楽しめる船宿さんもチラホラとあるそうなので、エントリーしたい方はチェックしてみてはいかが?

どうやって釣るの? 基本的な仕掛け

△ティップがモタれるような繊細なアタリを掛けた気持ちイイ瞬間

それでは東京湾バチコンアジングでいかに釣るか、大事なポイントをかいつまんでご紹介。

まず、仕掛けは上記の通り。具体的なアイテムやワームについての特徴は、また改めてご紹介したい。

2タックルを用意。ロッドは月下美人MXアジングボート66UL-S。リールにはエアリティLT2000S-HとエアリティLT2500S-XHを使用

△エアリティLT2500S-XHにPE0.4号をメインに使用。食い渋り対策として、さらにライトラインなLT2000S-HとPE0.3号の組み合わせも用意

ゼロテンからのステイが基本

△エサ釣りの方とオマツリを防ぐ意味で、少し離れた位置に仕掛けを投入。潮の流れが分かれば、潮カミに入れるように

仕掛けを投入したら、オモリ着底後にラインが張らず緩めずの状態でステイ。いわゆるゼロテン(ゼロテンション)でアタリを待つ。活性が高い時はゼロテン状態になった瞬間からアタリが出るそうだ。というよりも、ゼロテン&ステイでアタリが頻発する時はかなりイイ状態。

具体的なゼロテン状態とは

ここで疑問が。オモリは底に着いていてラインは弛ませない、けれど張り過ぎない〝ゼロテン〟って、具体的には「どんな感じなの?」という部分。ココが意外と置いてきぼり。

理想は上の画像。もちろんロッドなどにもよるのだが、橋詰さんが月下美人MXアジングボート66UL-Sでオモリ15号使用時のゼロテンとはこの状態。

「ロッドにもよりますが、ガイド2個目か3個目から少~し曲がっていくような状態でゼロテン・ステイ。これが66ULを使っている時はアタリを取りやすい。かつアタリを弾きにくいですね」と話す。

一方、下の画像だ…。

これもオモリは底に着いている。けれど、ロッドの穂先はやや張り過ぎ。穂先が曲がり過ぎている。これだと「アジの吸い込みバイトを弾いてしまいがちなんですよね」と橋詰さん。また、強く張っているから微弱な変化(=アジの微妙なアタリ)も表れにくいという。

つまりは、オモリを底に着けながらも穂先には絶妙な遊びがある状態、これがアタリを判別しやすくアジが吸い込みバイトをしてくれる状態。ゼロテンの妙は、ラインテンションも、もちろんだけれどロッドテンションが重要なのである。

誘いとステイ

ゼロテン・ステイでアタリがなければ、軽く2、3回シャクってステイ。ダメなら同様に誘いとステイを入れながら、竿1本分くらいまで誘い上げ。それでもダメなら誘い下げながら、再度ゼロテン・ステイでアタリを待つ。

2~3回チョンチョンと誘ってはステイ。この時のステイ時間は3~5秒程度が基本。特にシビアなシーズンなどには20~30秒ほどステイすることもあるそうだが、まずは「チョンチョン誘い2~3回&ステイ3~5秒」を基本に誘ってみよう。

重要なのは、日中のバチコンアジングであり、アジがめちゃくちゃ浮くことは少ないという点。東京湾でLTアジ船(コマセ釣り)をしている方にはピンとくるが、エサ釣りにおいても日中のLTアジ船は「底から2~3m」とタナ指示されることが多いと思う。基本的にはその範囲の中で、いわば大まかに「底付近」のタナの中で、真っ芯で食ってくるタナを探っていくのが重要。

△引き込むアタリもあれば、わずかにモタれるアタリもあり。使用ロッド月下美人MXアジングボートしかり、この釣りばかりはアタリを感じる&アタリが視えるロッドは必須

ちなみに、ゼロテン・ステイや誘い上げからのステイ、誘い下げからのステイなど、「止め」中に食ってくるとハリ掛かりもよく釣りやすい。けれど、ツンデレな東京湾アジはそうもいかない時も多く、だから誘いが重要にもなる。

誘いの幅ってどれくらい?

というわけで、できればアクション中じゃなくて「止め」の最中に食わせるのが理想なんだけれど、誘い多めでリアクション的に食わせなければ釣果が伸びない時も多くあるのです。

では、その誘い方のポイントは? チョンチョンやってステイするのは分かった。けれどそのチョンチョンの幅ってどれくらいなのか。

具体的には、使用している仕掛け(ここでは逆ダン)の枝ス長よりも、若干大きめな幅を意識して動かすこと。

今回、橋詰さんが使用した仕掛けは枝ス長が20cm弱といったところだったのですが、その幅よりは少し大きめに動かす。というのも、枝スよりも小幅なアクションだとジグヘッドまで伝わらないからというシンプルな理由。もちろん小刻みなシェイクのような動きでも振動は伝わるので、それが奏功する時もあるんだけれど、基本的にはジグヘッドの先にあるワームをしっかり動かす・そして漂わせるというイメージで!

ダブルハンドスタイル

ところで、橋詰さんの構え方は両手で竿を支えるようにしているのにお気づきでしょうか?このダブルハンドスタイルにも意味がある。

まずは両手で支持することにより、負荷が分散して余計な力が入らない。ギュッと握り込まなくてよい。余計な力が抜けた状態で待ち構えられるから、フッとしたテンションの変化(つまりそれはアタリであることが多い)に即座に対応できる。

また、両手で操作することで誘いのニュアンスをより伝えやすいそうだ。柔らかく繊細に動かす時に両手だと行いやすいという。

そして、ダブルハンドスタイルにすると穂先と目の距離が近くなり、時に穂先にごくわずかにしか出ないアタリも捉えやすいという。

ただし、デメリットもある。それはリールのハンドルノブに手を触れているわけでないので、特に食い上げバイトの時にはどうしてもアワセにワンテンポ遅れが出てしまうそうだ。

ただ、そのデメリットを補って余りあるほどに、先に述べたメリットがバチコンアジングには大きいゆえに、ダブルハンドスタイルとなっているそうだ。

もちろん状況によってはキャストもするが、キャストした時は当然この限りではない。着底地点から誘っては糸フケをリーリングで回収していくので、この時は通常のスタイル。で、キャスト先から手前にきたらダブルハンド…という具合。

メチャクチャ重要!ワームカラー

△橋詰さんが絶大な信頼を置くワームのひとつ「月下美人アジングビーム バチコンカスタム」

そして、話は前後するけれど、メチャクチャに最も重要といえるのがワームで、特にそのカラーで如実にアタる・アタらないが出ることが多いそうだ。

実際、ひとたびハマると連発…と思いきや、それが長く続かず、同じ誘いでもカラーを変えると再度連発なんてことが取材中には多々。

△ケイムラMAXパープルに。同じ「ケイムラMAX」でもケイムラMAXピンクとケイムラMAXパープルを試していたのも印象的だった

橋詰さん、ものすごくローテが速い。例えば月下美人アジングビームバチコンカスタムのケイムラ系で連発したとする。普通なら続けませんか、そのまま? ところが数尾連発した次投ではケイムラ系ではなくグローを入れたり。

△非常に強い夜光「SGルミノーバ」

「連発した時ほど試し時と言いますか。例えばケイムラ系で連発した。けれど、それは大正解なのか分からない。逆にグロー系にしたらもっとアタるかもしれない。アタらなかったら、それはそれでイイんです。今はケイムラ系なんだな…と分かるので」ということだ。

ワームカラーやサイズ、誘いのパズルを解くべし

さらには同じケイムラ系でも強いケイムラなのか、弱いケイムラなのかも試し、かつバチコンカスタムでいうと3インチと2.2インチがあるから、同じ色でもサイズ違いも試す。

△ちなみにコチラは月下美人デュアルビームの常夜オレンジというカラー。このところお気に入りな実績カラーだそうだ

そして、先に述べたようにステイ=止めなのか、誘いのアクション中に食っているのかも、つぶさに覚えておく。すると、その時々のパターンに強烈にハメられるという。

ローテの速さはパターンを探るためでもあるのだけれど、単純に「いつもと違うモノが落ちてきた」ということで、渋い時ほどそれがアジからのフレッシュな反応を呼ぶことも多いという。

また、その触りとなる部分では以下の記事も参考に!

【東京湾のバチコンアジング】ダイワ・橋詰大輔に聞く!釣果につながるワームカラー選び

「強・中・弱」それぞれ複数種

すご~く大雑把にいうならば、強いカラーと中間色、そして弱いカラーそれぞれに対になるような色を用意しておくとよいそうだ。

△どちらも〝強いカラー〟でサーチに向くが、上はSGルミノーバでグロー、下はケイムラMAXピンクでケイムラ。その発色・発光でも反応が偏ることがあるという

例えば強いカラーを例にすると、ケイムラの強いカラー「ケイムラMAXピンク」とグローの強いカラー「SGルミノーバ」という具合。同じ「強い」でもケイムラとグロー、紫外線発色か蓄光かで反応が偏ることも多いという。

このあたりのカラーセレクトの考え方は、また別項で詳しくご紹介する予定ですのでお楽しみに!

これ、ハマるかも…

テキストにすると、なんだかややこしそうに思えるかもしれません。けれど全然そんなことはなく。とても軽いタックルで楽。誘いとワームのローテはするべきだけれど、では難しい操作がいるのかといえば全くない。

エントリーしやすい、けど攻略のために色々考えるのが楽しく、何より釣れるのは絶品アジ。

この項最初に戻ってしまうけれど、結局のところ「これは……とてつもなく面白いぞ!」なのであります。

ダイワ(DAIWA)

1958年の創業、リール、ロッド、ルアー、用品などあらゆる釣り物のフィッシングタックルを扱う総合ブランドとして、国内、海外に多くのファンを抱えている。ジャパンクオリティの品質の高いアイテムを日々開発、その過程で、世界初となるテクノロジーも数多く輩出している!

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