釣って美味しい、食べて美味しい! 魅力いっぱいのキジハタ(アコウ)釣り。
日本各地に生息しているキジハタですが、一体どうやって釣るのだろう?
と、思う方も多いかもしれません。
高級魚「キジハタ」と聞くと、何だかハードルが高いかもしれませんが、ポイントを押さえれば初心者でも手軽に狙うことが可能です。
そこで、キジハタ釣りに精通している、エコギアプロスタッフの平岩氏に教えを仰ぎました。

平岩秀一郎(Syuichiro Hiraiwa) プロフィール
前回はvol.1、2に分けて、タックルやワーム選びなどを紹介してきましたが、今回はキモとなる釣り方について皆さまに紹介していきます。
今回は永久保存版ですよ!
ぜひ、チェックしてみてくださいね!
狙うポイントや時間帯
主に堤防の基礎を中心に狙います。
基礎は甲殻類や小魚といったエサになるものが多く付きます。
基礎のショルダー(沖側の基礎の終わり)から足元までを探ってみるのがグッド!
より根が荒い場所があれば、積極的に攻めていくことが肝心です。
根が荒い場所は根掛かりを恐れてアングラーが敬遠しがちですが、釣りやすい場所には魚が少なく、釣りにくい場所にはいい魚が潜んでいるので、攻めの釣りが大切ですよ。
朝と夕方は高活性なので、最も釣れる確率が高いです。
なので、この時間には竿を出しておきたいですよね!
また、曇りや雨など、ローライト(太陽光が少ない)の日はチャンスタイムが長くなります。
逆に晴天の昼間になると、基礎や岩礁帯に潜んでしまう傾向が強くなります。
しかし、狙い方次第で活性が落ちた魚も引き出せますよ!
一箇所に時間を掛けないことをオススメします。
と言うのも、どんどん移動することで、エサを探しているキジハタに出合う確率がグッと高くなります。
なので、可能な限り積極的に移動していきましょう!
時間帯や食い気で狙い方をかえる
キジハタの狙い方は主にボトム周辺。
リフト&フォールやスイミングなど、根魚狙いの基本的なルアーアクションでボトム周辺を探っていくことが肝心です。
しかし、カサゴやアカハタのようにキジハタは常時、根にいる訳ではありません。
遊泳力があり、海底から1〜2m浮いているエサに対しても積極果敢にアタックしてくる傾向があるのがキジハタです。
では、実際の誘い方にいってみましょう!
朝夕はエサを積極的に探してキジハタが動いている時間帯となります。
なので、スピード感のある速い釣りで広範囲を探った方がキジハタに出合う確率が高いように思われます。
具体的には、海底からルアーを浮かせて泳がせる時間を長く取り、キジハタにルアーを追わせる釣り方をします。
■釣り方
ボトムを取ったら上に2m、横に3mくらいのイメージでスイミングさせてはフォール(落下)で着底させる、という動作を繰り返す。フリーフォールやカーブフォールを織り交ぜてみるとさらによい

ハイリフト&フリーフォール

カーブフォール
また、海底の基礎の長さが10mならボトムを取るのは3〜4回となりますが、活性のあるキジハタが周辺に居れば十分反応します。
バイト(アタリ)は泳ぎ出しと着底前が最も多い。
リグ(仕かけ)を浮かせることによって根掛かりも少なく、大型の魚が掛かっても根に潜られずに獲れる確率が高くなる。
テンポのよいスピーディなゲーム展開となり広範囲を探ることが可能となります。
また、基礎が短い場合は潮上側に斜めにキャストすれば同じことができますよ!
キジハタの活性があるかないかは、スイミング主体の釣りで反応があるかないかで判断します。
基礎の穴の奥や岩礁帯に潜んでしまって全くエサ(ルアー)を追わない時間帯があります。
追って来ない、引っ張り出せないと判断した場合に限って、ボトムバンプ(海底を小突く)の釣りを開始するのもオススメです。
■釣り方
ボトムを常に叩いていくイメージ。海底の起伏を細かく探り、時には穴の奥までルアーを入れ込んでキジハタに口を使わせていく
スローな展開になりますが、ちょっとした潮流の変化やベイトの入り具合によって、急に食い気が立つこともあるので油断ができません。
海底でルアーを小さくリアクション(急な変化をつけた動き)させるのも有効です。
根掛かり回避の仕方
テキサスリグでロックフィッシュを狙う場合、根掛かりのほとんどはフックではなくシンカーが岩の間に挟まって取れなくなります。
根掛かりをできる限りさせないためには、底取り可能なできる限り軽いシンカーを使うことが肝心です。
また、リグが着底したら、すぐ次の動作に入ることも大切です。
時間をおいてしまうと、シンカーが基礎の隙間に転がり込むために根掛かりするからです。
ロックフィッシュゲーム=根掛かりとの闘い!
といったイメージが強いかと思いますが、先に述べたように極力リグを浮かせるイメージで釣りを展開すれば、根掛かりも激減して、アングラーのモチベーションも保つことができるのです。
「できるだけ基礎より上で食わせる!」「追わせて食わせる」というイメージが不要な根掛かりを回避して、数も型も望める方法として理想だと思います。
ぜひ、実践してみてください。
刺し身に煮付けと、どんな料理にしても美味しいキジハタ。
1度釣ってみると、その魅力にどっぷりと浸かってしまうこと間違いナシです。
平岩氏に教えていただいた釣り方を参考にぜひ、楽しんでもらいたいと思います。
最後になりますが、釣り人の皆さまには自然や海を大切にしていただきたいと思います。
自分で出したゴミは必ず持ち帰る、汚さない。
これを守り、楽しんでいただければと思います。
1人1人が心掛けていましょう!
それでは、皆さま、安全第一で釣りを楽しんでください!
良い釣りを!