【ノマセ釣りでアコウを狙う】釣果に差をつけるのは仕かけの”ある長さ”だった

寄稿:大東哲也

大東哲也(おおひがしてつや) プロフィール

オーナーばりスタッフ。タチウオキングバトル2019セミファイナリスト。さまざまな釣りを楽しむマルチアングラーで船釣りだけでなく堤防での釣りにも造詣が深い。

温暖化の影響か、近年は釣れ具合のよい釣り物、悪い釣り物の差が激しく、同一魚種を長く楽しむ傾向にあるような気がします。

そのせいなのか、「何か新しい釣り物、面白い釣り物はないのか?」という問い合わせを、よくいただきます。

今回は、船のノマセで狙うアコウの釣りを紹介したいと思います。

今回はアコウのノマセ釣りについて

関西で船のノマセ釣りと言えば、ヒラメや青物が一般的で、アコウを専門に狙うことは少なく、青物、ヒラメのゲストで釣れる程度。

アコウもひと昔前は「幻の魚」と呼ばれていましたが、近年は卵からう化させる技術が確立され、各地で放流事業が盛んに行われるようになりました。

大阪では「魚庭(なにわ」のアコウ」としてブランド化もされているようです。

放流事業の効果は大きく、近年は船や陸からルアーでも狙える魚種にかわってきました。

今回は大阪湾から少し離れた小豆島周辺でのアコウのノマセです。

お世話になったのは、兵庫県相生より出船しているS-style(エススタイル)。

小豆島周辺海域で、季節の釣り物をガイドされている遊漁船です。

この海域でのアコウノマセは、水温上昇ともに、イワシの群れがやってくる4~5月のタイミングでスタートします。

盛期は6~7月、8月頃には終了となります。

今年はイワシの回遊が早く、フライング気味の4月上旬に釣行してきました。

まずは、エサのイワシの確保から。使用したのは、今流行りのオーナーばりのサビキ仕かけ「ショートハイパーパニック7」。

空針&フラッシャー数本の、関西では馴染みの薄い仕かけです。

小さいプランクトンを捕食している時や、小魚には効果的なアイテムです。

10号程度のオモリを付けて、魚の反応があれば仕かけを落とし、エサを釣っていきます。

ある程度、エサが確保できれば、いよいよ本命狙いへレッツゴー!

仕かけのキモは”ステ糸の長さ”

オモリ30号、仕かけは「アコウヒラメ万能胴突」。

その名の通り、アコウとヒラメ狙い専用の胴突き1本針仕かけです。

ここで、今回のキモは「ステ糸の長さ」!

意外と注目されませんが、「ステ糸の長さの調整で、釣果はかわる」と言っても過言ではありません。

ターゲットの種類、地形、潮流、魚の活性、エサの種類などに合わせて長さを調整することで、釣果に繋がることが多々あります。

今回のアコウノマセの場合、底付近でエサを待っているので、仕かけが浮きすぎると食ってきません。

釣果を伸ばすには、しっかりと底取りをして、地形をなぞりながら、エサをターゲットの目の前に届けなければなりません。

ですので、仕かけのステ糸は10cmと非常に短く設計されています。

底をイメージしながら仕かけをコントロールすることが重要

ステ糸が長すぎると、根のトップを越える所でポイントが離れてしまうのと、根掛かりが多発してしまうので、注意が必要です。

また、魚の活性が高ければ、底から離れていてもエサを食ってきますが、活性が低ければ底から離れないので、ステ糸を短くしていく必要があります。

また、底ベタすぎるとガシラハンターになってしまいますので、アコウが食ってくるタナを上手く探して、攻略してみてください。

地形をしっかりイメージしながら、根のトップに魚がいるのか? クボミに入っているのか? 浮いているのか? 潮の表、裏どちらに付いているのか? などを想像しながら、仕かけをコントロールして探っていく楽しさがあります。

青物ノマセとは異なる魅力を、感じてみてもらえればと思います。

使用したコダワリの仕かけ

今回の使用商品は「アコウヒラメ万能胴突」です。

その名の通り、アコウ、ヒラメ狙い専門に設計された仕かけです。

仕かけは至ってシンプルで、ステ糸10cm、エダス60cm、幹糸100cmの1本針胴突き仕かけです。

針は軸が長めのチヌ針を使用しており、イワシやアジと言った生きエサのみならず、切り身やエビなどのエサを選ばず、海域、釣り方を問わず使えます。

また、針はケイムラコートしてあるので、アピール力もアップします。

シンプルな仕かけですが、寸法や針、アコウ釣りに必要な機能性を盛り込んだ仕かけとなっていますので、ぜひ1度お試しください。

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