三重県鳥羽には風物詩の釣りがある。

その釣りとは、ウタセエビを使った通称「ウタセマダイ」だ。

生きたウタセエビを使用して、マダイをメインに青物などが釣れるのだが、エサ付けやタナの取り方などちょっとしコツで釣果がかわる面白い釣りだ。

そこで、今回はウタセマダイの基本的なタックルや釣り方を紹介したい。

タックル

・ロッド：オモリ負荷30～50号の船竿。長さは2～3m。調子は7対3がベスト
・リール：フロロ6号を200m巻けるもの
・ライン：フロロカーボンの通しがベター。太さは６号が一般的

PEラインを使うとラインが浮いてしまったりするので、もしPEを使用するならばメインに攻める水深と同じだけリーダーを取ろう（だいたい30～40mほど）。

仕かけ

・針：伊勢尼11号や12号が一般的。幹糸はフロロ6号、エダが5号の胴突き3本針仕かけが一般的
・オモリ：10～80号が目安（釣座や潮の速さによってかわるので数種類持っておく）

釣り方

①船長から「後ろから20、30、40号でやってみて」という具合に大体のオモリの目安の指示がある。

②隣の釣座の人のラインの流れ具合を見ながらオモリを調節する（底取りに自信がなければ空いていれば潮カミの釣座を選んで重いオモリを使う）。

③仕かけを投入して、底取りをする。

④底取りができたら、まずはゆっくりとリールを巻いて誘い上げていく（底付近にいることが多い日は底から3mまでを竿の上下だけで、誘うのがよい）。

⑤タナまで誘い上げたら、再び底取りをして、再度仕かけを送り込む。基本的にはこの繰り返しを行う。

⑥アタリがでれば、アワセはしっかり入れてやり取りする。

1回目のアタリでは食いが浅いことが多いので、即アワセより少し待ってから合わせると、しっかり針に掛かることが多い。

魚が掛かれば後はやり取りを満喫しよう！　くれぐれもドラグは締め過ぎないように。

この釣りのキモはエサ付けにあり！

この釣りで最も釣果を左右すると言っても過言ではないのが、エサ付けだ。

上手くできないと、エサが回転して幹糸に絡んだりして、結果魚が食わないことになる。

・針先をエビの口から入れる
・そこから角の付け根付近に針先がわずかに出るくらいに抜く

注意点は、エビの脳を針で刺して絶命させないことだ。エビ頭の薄っすら黒く見える部分が脳だ。

回収した時に絡まずに、エビが生きていれば、エサ付けはオーケー。

ちょっとしたコツで釣果が大きくかわるこの釣りは、やってみるとその面白さの虜になってしまう。

マダイが高確率で釣れるのも嬉しいが、ハマチやシオ、カワハギなどさまざまな魚も登場する楽しさもある。

まだ、体験したことがないという人はぜひ三重県鳥羽の風物詩をタン能しに行ってみてほしい。

※ウタセマダイで出船しているかは事前に確認を！