【ボートエギング】春の大型アオリイカを攻略法を紹介(三重県・尾鷲 エヌテックマリン)

春のアオリイカは大型狙いが面白い。シーズン的には6月ぐらいまで大型が狙えるのでゴールデンウィークの釣りにもオススメ。

今回は三重・引本浦から出船しているエヌテックマリンの中井船長にボートエギングのポイントを伺ったので紹介。

レンタルボート、ガイド船で楽しめる

エヌテックマリンでは船長のガイド船のほかにもレンタルボートが充実。4月23日にはレンタルボートで2㎏オーバーの大型アオリイカも釣れており、春の大型アオリイカ狙いはまだまだ楽しめる。

大型狙いはまだまだ好調

ティップラン、キャスティングを使い分けるので竿は2本用意するのがベター

春は風が不安定だったり、一日の中で目まぐるしく状況が変わることが多い。そのため、ボートからのエギングでは、状況に応じて一日の中でキャスティングとティップランを使い分けることもある。そのため、両方の竿を用意しておくとよい。

①ティップランは専用竿、キャスティングは短めのエギングロッド
ティップランで釣る場合はティップラン専用竿がアタリも取りやすくオススメ。6~7ftぐらいが取り回しもよく扱いやすい。キャスティングで釣る場合はエギングロッドでOK。フルキャストするので、少し短い竿が船上で扱いやすく7ftまでの長さがよい。

②リールはダイワで2500番、シマノで3000番程度がオススメ
使用するリールはスピニングリール。サイズはPE0.6号が200m巻ければOK。PE0.6号を以上の太いラインを使うと、どうしても潮でラインが流されやすくなるため、できれば細めのPEを使いたい。

リールはノーマルギアがオススメ。ハイギアは巻きが重いため、1日シャクるボートエギングでは疲労感が…。巻き取りのペースを速くしたいのであれば4000番前後の大きいリールを使うのがオススメ。

③ティップラン用エギは30~60gの間で使い分け、キャスティングは3.5号か4号のノーマルタイプのエギを使用
エヌテックマリンで推奨されているエギの重さだが、ティップランの場合は、シンカー含めて30~60gまでが通常の使用範囲。

重さの使い分けは浅場、深場といった要素よりも風、潮に合わせ、しっかり底取りできるかということに加え、ラインを45度以内におさめたいので着底までにどれほど流されるかをみて重さを使い分ける。風や潮がなくエギが縦にスーッと落ちていく場合は、軽いエギを使ってラインが斜めになるようにする。

ロッドは7ftまでが扱いやすい

リールは2500~3000番のスピニングリールを使用。

ティップラン用のエギは30~60gが使用範囲。シンカーを組み合わせるなどして重さを調整するのもOK

ノーマルタイプのエギは3.5号、もしくは4号がオススメ

シンカーはパタパタシンカー(デュエル)などがオススメ。カラーはこだわらなくてもOKと船長

キャスティング、ティップランの選択がキモ

春のボートエギングで一番の肝要となるのが、キャスティングで釣るのか、それともティップランで釣るかの選択。

基本的には春は浅場をじっくりと攻めることが有効。そのためキャスティングからフォール中にテンションを掛け、エギをイカにしっかり見せるような釣りが数も型も望める。

風のある日であればティップランがよい。風と潮の向きが逆でエギと船が離れていくような状況が釣りやすく釣果も期待できる。

狙うポイントは基本はカケアガリなどが有望

攻めるポイントは基本的にはかけ上がりや魚礁回りのポイントなど。アオリイカは、水温が18度を超えると産卵を意識し始め浅場に移動するので、春先の大型狙いでは浅場を攻めることが必然的に多くなる。浅場では10mを切る超浅場のポイントを攻めることも。

逆に、急な冷え込みがあって表層の水温が下がるような場合には、少し深場の30~40mラインまでのポイントを狙うこともあるので、そのあたりも意識してポイントを選ぼう。

このような岸際のカケアガリなどがあるポイントが狙い目だ

基本的な釣り方

ティップラン時の誘いは、まずは底取りをして5~10回巻きジャクリをいれてステイ。ステイの目安は5~10秒。この時、アクションから、ステイに入るタイミングにちょっとしたコツがいる。

それは糸フケを出さないこと。ティップラン用のエギは、素早くフォールをさせるために前方に重心がくるように設計されている。テンションを抜くとエギが真っ逆さまに落ち、イカが付いてこない原因になってしまう。

誘いの最後は竿先を少し持ち上げる、もしくはリールで糸フケを取るなどしてテンションの掛かった状態をキープするとよい。

そして、もう一つ注意したいのは、エギをしっかりステイさせること。船体の揺れでエギが動いてしまっているとアクションの延長上になってしまい、イカがエギを抱くタイミングを失ってしまう。

対処法としてはロッドを持つ時に脇に挟み込まず、少しロッドを前に出して持つと、ロッドの揺れを防ぐことができる。

巻きジャクリの時は動かす幅は小さく

船の揺れが体から伝わらないように挟み込まないように持つのがポイント

キャスティングの時に注意したいのが、投げる方向。

船が流れていく進行方向に投げるのか、それとも船が離れる(通過する)方向に投げるのか。

基本的に、長く探れて効率がよいのは離れる方向にキャストすること。長く誘いを入れられることは大きなメリット。一方、潮が速いと底が取り辛いというデメリットもある。

船の進行方向にキャストするメリットは、底取りのしやすさ。エギが着底するのが分かりやすい。デメリットは、船がキャストしたポイントに近づくので、キャストした距離が短いと誘える範囲が狭いこと。

底が取り辛ければ進行方向にキャスト、底が取れるなら離れる方向にキャストしよう。

キャスティング時には、ティップランより少し大きめにシャクリを入れる。2、3回大きくワンピッチでシャクり、糸フケを取ってテンションフォール、もしくはフリーフォール。

活性が高ければフリーフォール、長くエギをアピールをしたい時はテンションフォール、というように使い分けよう。

キャスティングは投げる方向の選択も大切

キャスティングの場合は大きく2、3回ワンピッチでシャクる

ドラグの設定はキツめに設定する

アタリは小型の方が明確に出やすい。アオリイカの個体が小さいうちは群れになっていることが多く、我先にと積極的に捕食してくることが多いそう。

一方、大型の個体は動きが乏しく、捕食も居食いのような形でモゾッとしたアタリになることが多い。

初心者の場合は、そのアタリに気付かずにシャクリを開始して身切れしてしまうことも。

アタリが分からなければ、シャクリを開始する前に1度竿で聞き合わせて、重みが乗ればそのままアワせるとよい。

アワセは即アワセがよく、力強く大きく合わせよう。イカが抱えたエギをしっかり動かしてカンナに掛かるように心掛けよう。ドラグはアワセを入れた時に少し滑るくらいがベスト。ドラグが緩いと掛からずに抱いた状態で船ベリまできて、取り込み時にエギを離してサヨナラなんてこともしばしばあるので注意。

ドラグはキツめに、アワセも大きくが基本。目の前でエギを離すなんてこともあるので注意だ

エヌテックマリンの中井船長。イカの生態にも詳しく、いろんなことを教えてくれるので分からないことは何でも聞こう

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※この記事は2019年4月12日発売の週刊釣場速報に掲載された記事を再編集、加筆したものです。

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