【今井浩次の旬を釣るⅡ】高級魚アマダイ釣りをタン能(京都・宮津沖)新幸丸

いまいこうじ…船釣り、渓流釣り、アユ釣りetc…各地を釣り歩く、おなじみサンTV・ビッグフィッシングの解説者。元釣りサンデー編集局長。シマノアドバイザー

アマダイは「甘鯛」と書く。

透明感のある白身は、ほのかに甘くて滋味に溢れているからだ。

日本近海には3種の代表的なアマダイがいる

シロアマダイ
ひとつは「シラカワ」とも呼ばれるシロアマダイで水深30~100㍍までの砂泥底に棲み、3種の中では1番浅い海域に多い。60mぐらいの大きさになり、3種の中で最も値が高い高級魚だ。

キアマダイ
頭部やヒレが黄色いため、キアマダイと呼ばれる種は水深300m近い海域にも生息しており、3種の中では最も深い海に棲んでいる。ただ、漁獲量が少なく、値も安いし、アカアマダイにまじって希に釣れることがある。

アカアマダイ
国内で取れるアマダイの中で、最も漁獲量が多く、釣りの対象魚としてもお馴染みなのが、アカアマダイだ。水深30~140mぐらいの海域に多く、砂泥底に巣穴を掘って集団で生活している。

京都・宮津沖へと釣行

アマダイの旬は秋から翌春にかけて。ちょうど今が旬な魚ではないかと思いつき、11月4日の午後、アマダイを求め、丹後半島の養老漁港へと車を走らせた。

翌朝、船は30分ほど走ってエンジンの回転を落とした。風は強くないが、波高は2m近くある。

スパンカーを張り、風に向けて船が立ったところで、丸カイズ12号の針に3Lのオキアミを刺してから仕かけを入れた。

フッと竿先が戻り、糸フケが出たら仕かけが着底した合図だ。

リールのカウンターは104mを指している。

道糸を張り、底を僅かに切ってアタリを待つ。

アマダイは底で群れで生活している

アマダイは集団で巣穴を掘って生活しているそうだが、どうやら出不精らしくて積極的に巣穴を離れエサを探す行動は余り取らないようだ。

このため、時々誘い上げてアマダイの目の前にフワリとエサを落とてやるのが効果的な釣り方だ。

釣り始めて30分ほどが過ぎた。

アタリがないので、誘ってみようと竿を立て始めた瞬間、ググッときた。

そのまま竿を立て、しっかりフッキングさせてから電動リールのスイッチを入れた。

巻き上げている最中も、時々強く節を付けて締め込む。

俗に言うアマダイの3段引きだ。

水面に浮いた魚は目測でも40cmはある。

1尾目から良型がきてラッキーと思ったが、後が続かない。

外道のレンコダイでエサがなくなる

仕かけを入れた後、しばらくアタリがないので仕かけを上げてみると、アタリはないのにエサはキレイに取られている。

エサ取りの犯人は、小型のレンコダイ(キダイ)だ。

船長は「仕かけを浮かせるとレンコダイが食うので、なるべく仕かけを這わせながら釣った方がいいよ」とアドバイスしてくれた。

秘訣は針のチモトの泥は必ず落とすこと

さらに「アマダイは泥まじりの海底に巣穴を掘って生活しているのに、針のチモトに泥が付いていると、そのエサは食わない」と言う。「だから、歯ブラシなどを用意して、泥を落としながら釣ること」だと教えられた。

この教えを忠実に守ったのがよかったのか、アマダイは順調に増えて7尾になった。

エサ取りのレンコダイも確かに困り者だが、美味しい魚なので、型のよい奴だけキープしておいた。

昼過ぎ、海はベタ凪になり、納竿の時間も近付いた。

「次のひと流しで終わります」というアナウンスを聞いてから、最後の1投だと入れた仕かけに運よくアタリがでて、アマダイが1尾増え、合計8尾になった。

レンコダイも10尾ほどがお土産になった。

アマダイが8尾もあったら、お造りはもちろん、西京焼きに若狭焼き、酒蒸しなど存分に楽しめると、ご機嫌で竿を納めた。

当日の筆者のタックル

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