ワカサギ釣り歴16年のベテランが考える「竿のバランス・調子、魚探について」【関西のワカサギ生情報】

寄稿:檀野彰

檀野 彰(だんの あきら) プロフィール

ワカサギ釣り歴16年。ワカサギ釣りのホームグラウンドは長谷大池、生野銀山湖。得意な釣り方は底フカセ。ワカサギ最高釣果は生野銀山湖での456尾(現、生野銀山湖記録ホルダー)と青野ダムでの約600尾。ワカサギ釣り以外に好きな釣りは船釣りで、一級船舶免許所有。

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今回は、①竿とオモリのバランス、②竿の調子と合せ、③魚群探知機について、筆者の考え方を紹介したいと思います。

① 竿とオモリのバランス

竿には大きく分けると、先調子の竿と胴調子の竿があります。先調子は合わせ重視胴調子はバラシ防止重視です。

先調子の竿は、先端部だけが軟らかく、7:3、8:2の調子が一般的です。

これに対して胴調子は、竿の胴部分(中心部付近)まで曲がる竿で、6:4、5:5の調子があります。竿は調子のほかにも竿の堅さ表現があり、オモリ負荷として表現され、〇~〇gと表示されています。

小さなアタリをだすには、竿とオモリのバランスが重要

このように竿にも多くの種類がある中で、釣り場でよく見掛ける光景が、満月のように曲がった竿で釣っている風景。

これはオモリの載せ過ぎで、本来アタリのでる竿の軟らかい部分が、オモリの重さで常に曲がった状態になっています。

このため、アタリがあっても竿の曲がる部分がなく、小さなアタリは、ほとんどでません。反対に、竿に対してオモリが軽過ぎると、棒で釣りをしているような状態になり、これもまたアタリがでない原因となります。

小さなアタリまでだすには、竿とオモリのバランスが重要で、オモリを載せた状態で穂先が少し下がる程度がベストです。

竿を上下に揺らして、ドンドンする感覚ならオモリの乗せ過ぎで、竿を上下に揺らした後に竿を止めると、穂先が2、3回バウンドして静止する状態が、よいと思います。

②竿の調子とアワセ

前述したように竿には先調子と胴調子があり、合わせ方も異なります。

先調子は竿の軟らかい部分が先端だけなのに対し、胴調子は竿の胴付近まで軟らかいです。

一般的な穂先を持ち上げる合わせを説明しますが、合わせの力が穂先から胴部分に順番に伝わり、穂先から胴に向けて順に曲がっていきます。

先調子の竿は、軟らかい部分が先端だけなので、竿の硬い部分まで力が早く伝わり、合わせが効きやすい竿となります。一方で、胴調子は竿の硬い部分が胴なので、力が伝わるまで時間を要し(ワンテンポ遅れる)て、アワセが難しい竿となります。

では、胴調子はアワセが難しいのでダメなのかと言えば、そうではありません。胴調子は竿の柔らかい部分が長いので、掛けた後のバラシが少ないのと、掛けた後の魚のクンクンとする引きが味わえ、使って楽しい竿で、筆者は胴調子の竿の方が好きです。

では、胴調子の竿のアワセはどうするのかと言うと、穂先を持ち上げるのではなく、穂先を下げた状態で、竿を上へ引き上げるアワセが効果的です。アワセでの竿の曲がりを最小限にして、力を早く伝える方法にすれば、欠点を補えます。

③魚群探知機

穂先のアタリをひたすら待つ従来のワカサギ釣りから、魚群探知機を用いて攻めの釣りをするワカサギ釣りにかわり、ワカサギ釣りが激変し、ゲームフィッシング感覚の釣りになりました。

現在は多くの方が魚群探知機を使用されていますが、釣果UPに繋がっていない感じを、強く受けます。何の魚がどこかのタナに回遊してきたことだけの魚探情報では、釣果UPしません。

現在、多くのワカサギ用魚群探知機が販売されていますが、釣果UPを図るには、魚群探知機の最低限の機能として、概ね魚種の判別ができること、回遊するタナが明確に分かること、オモリが魚探に映ることが必要と考えています。

まず、魚種の判別ですが、回遊してきたのがヘラブナなのか、ブラックバスなのか、ワカサギなのか、概ね判別できなければ釣りになりません。

このため、画面に映る魚影の太さや上下動などの動きが鮮明なものでなければなりません。

次に、タナが明確に分かることですが、水深カウンターは必須で、水面から底までの画面と、底拡大機能(底拡大機能でなければ、底に張り付いたワカサギが判別できない場合があります)は欠かせません。

最後に、オモリが魚群探知機に映ることですが、魚群探知機に水深カウンターが付いており、リールにカウンターがあれば不要では、との意見もあると思います。

しかし、リールのカウンターは誤差補正しても、水面から振動子までの距離が誤差に入ることなどもあり、正確なタナが取れません、

また、魚群探知機に映る反応を見て、リールのカウンターを合わせるのでは時間的に遅くなり、食わせのタイミングを逃してしまいます。

このため、魚群探知機に映るオモリを見て、タナ合わせをする釣り方が基本となります。フィッシュ表示画面の方もありますが、線の太さ、上下動などが把握できず、魚種判別不能だと思います。

そろそろワカサギ釣りも終盤になってきました。残り少ないシーズンですが、連載内容が少しでも釣果UPにつながれば幸いです。筆者も、皆さまと一緒に今後も、ワカサギ釣りを楽しみたいと思います。

アクセス

 

■交通…舞鶴若狭道の春日インタで降り、すぐを左折。最初の信号を左折して道なりに進み、舞鶴若狭道の高架をくぐって、国領信号を右折すると長谷大池への案内板がある。

■期間…通年

■料金…1日1800円。ワカサギ用レンタル道具一式1000円。エサ、仕かけ常備。

■公式ホームページはこちら

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