終盤戦の若狭湾マイカメタル! 小型が多い時に効果的な「メリハリを付けた誘い方」を解説

寄稿:横山晴也

横山晴也(よこやまはるや) プロフィール

現在主流になっているエダ付き仕かけ(オバマリグ)をイカメタルゲームに取り入れたパイオニア的存在。福井県小浜市・ビック釣具店店長。

終盤戦突入! 若狭湾のマイカメタル

いよいよ若狭湾のマイカ(ケンサキイカ)メタルも終盤戦に突入しようとしています。現在の釣況は、日によって少々ムラはあるものの、好調をキープしております。

問題は、秋特有の外道たちの活性が徐々に上がってきているところ。今の所サゴシの影響はありませんが、それに代わって多いのがフグとエソ。

漁火点灯直後は、イカが20m前後で釣れていても、時間が経つにつれフグやエソが多くなり、50m前後までタナが下がる日も多くあります。

仕かけやスッテも噛んでくるので、そろそろ対策が必要かと思います。

さて、直近の釣行は8月31日に行ってきました。17時に小浜港を出港し、向かったポイントは常神半島沖の94m。ポイントが岸際から沖へシフトしていることからも、秋モードになっていることを感じさせます。

まずは浅ダナから探る

潮は速くないので、船はアンカーを落として釣りを開始しました。船長の指示した鉛の重さは15号。絡まないようなら、軽くしてもOKとのアナウンスが入りました。

仕かけは、いつもの1本エダのオバマリグ。メタルスッテ15号を装着してスタート。まずは浅ダナを探ります。

水深30mほどまで仕かけを落とした後、軽くワンピッチジャークを3回した後、ステイ(30秒ぐらい)の誘いを繰り返しました。

ファーストヒットは19時、水深23mでヒットしました。それから1時間ほどは20m前後で釣れましたが、徐々にアタリが減っていきます。

外道を回避し、タナを深くしていく

これは外道たちが集結しつつあるかと思い、タナを少しずつ落としながら探ると、50m前後で再び連続ヒット。

この後は、納竿時間まで40~50mの短い区間を攻略することとなりました。10mという距離は、およそ3階建ての建物の高さに相当することを考えると長く感じますが、実際釣りをしていると、結構短く感じるかと思います。

リールの回転数にして約15回転前後。この短区間をいかに攻め、ヒットパターンに持ち込むか。

ワンピッチをハーフピッチ、あるいは1/4ピッチにかえて細かく細かく刻むか?

それともワンピッチ3回を6回にして、マイカにアクションをしっかり見せつつ、追わせるか?

逆にシャクリながらフォールさせて誘い下げてみるか?

スピーディに細かく刻む

私が辿り着いた答えは、イカが小型のため、スッテアクションに対してよく反応し、やる気スイッチが入りやすいと考えて、スピーディに細かく刻むことでした。

当日使用したスッテとドロッパー

一旦50mまで仕かけを送り込んだら、ワンピッチ3回ステイ(5~10秒)ハーフピッチ3回ステイ(5~10秒)。これを10m上がるまで繰り返しました。

ステイ時間を短くすることで、イカに抱かせる時間を簡単には与えない! イライラしたイカは、少しのステイ時間でも必ず乗ってくるはず。

この作戦が見事に的中! 50mからシャクリ上げてきて、42mぐらいでよくヒットしました。

また40mまでシャクリ上げてアタリがなかった時も、再び刻みながら誘い下げるのではなく、50mまで一気にフォールさせ、アクションを再開すると、短ステイですぐに乗ってくることも多々ありました。

スッテに触れることをためらっていたイカも、突然のフォールに猛追して、スイッチが入るんですね。

アクションのポイントは緩急のメリハリかと思います。水中でのイメージは、シャクリはスッテが大きく動くように、ステイは短くともビタ止め、フォールはスコンと一気に。

今回は私が頭の中で思い描いた水中イメージと実際のイカの反応が、まるで水中カメラを通して見えているような気がするぐらい、シンクロできました。

こうなると、当然結果は竿頭。何とも上手くいった夜でした。

これから台風シーズンに突入し、大雨などが降ると、若狭湾から一気にマイカが移動して居なくなってしまうかもしれません。釣れている今だからこそできる、いろいろなテクニックを磨きに来てくださいね。

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