老舗ロッドメーカー「alphatackle(アルファタックル)」が誇る、最強のグラス素材“MPG(マグナム・パワー・グラス)”。
どんな素材なのか? については、先日紹介した記事を見て頂くとして。
今回はその続編。
MPGの特性を最大に活かしつつ、より魚種や釣り物の目的にピッタリと沿わせることに成功した製法「ULDPブランクシステム」と「GCULDPブランクシステム」という、製法について紹介。
この記事を見れば、さらにグラスロッドの価値観が変わるかもしれません。
「ULDP」とは
MPGの持つ、グラスでありながらも軽量・高感度・高強度という特性を最大に活かすことができる製法。
そもそもMPGロッドはチューブラー製法なのですが、通常のMPGロッドの約3~4倍のシート量を使っているのが「ULDPブランクシステム」。
ただ単に厚巻されているのではなく、形成時にかなりの強い圧力で巻き込んでいるため、樹脂量を最小限に抑えることができ、高繊維量で高密度。
そうすることで、より色濃くMPGの特性がロッドに現れるように。
「GCULDP」とは
GC=グラファイトコアの意味。
先述した「ULDPブランクシステム」の中心部に、釣り物に応じた必要量のカーボンを巻いたものが「GCULDPブランクシステム」。
コアの部分にカーボンが追加されることで、ベースのMPGの粘り強さはそのままに、より操作性を高めています。
2つのブランクシステムが必要なワケ
では、なぜこの2つの製法が必要なのか。
両方の製法を目的によって使い分けている、ビッグゲーム専用モデル「ヘッドクォーター」を例に挙げながら解説していきます。
「ヘッドクォーター」は、ロッドキーパーを介したウインチスタイル(置き竿釣法)に特化したものと、スタンディングスタイル(手持ち)に特化したものが分類されています。
ウインチスタイルの釣りは、すべての仕事をロッドが行う釣り。
そのため、例えば急な根掛かりに加え、船が流されてて穂先が船底に入ってしまうような不意なリスクも付き物。
「ULDPブランクシステム」の最大の強みは、MPGの特性である軽量・高感度・高強度そのもの。
そのため、ウインチスタイルでは、粘り強く強度の高い100%MPGの「ULDPブランクシステム」のキャパシティの広さが必要になります。
一方「GCULDPブランクシステム」は、スタンディングスタイルに必要な製法。
カーボンが入ったことで、キレのあるアクションから、止めたいときに止める、などアングラーの意思が完全に反映されます。
「ULDPブランクシステム」のように、粘り強さでリスクを回避する性能は劣りますが、完全手持ちというコトを前提に不意な竿へのリスクすらアングラーが回避しながら楽しみ、自分のコントロールの中で、最後の最後まで魚と対峙してもらいたい。
と言うコンセプトがあったからこそ「GCULDPブランクシステム」が選択されています。
グラスロッド、捨てたモノじゃないでしょ?
以上が、「ULDPブランクシステム」と「GCULDPブランクシステム」の紹介でした。
いかがでしょう。「グラスってベナベナで、感度が悪くて、重いんでしょう?」と思っていた人も、使ってみたくなりませんか?
店頭でMPGロッドを見かけた時は、ぜひ触ってみてください。それが、グラスロッドの価値感が変わる瞬間になるかもしれません。
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