二兎を追うものは一兎をも得ず、というのは昔からよく言われる言葉ですが、どっち付かずになると、なかなか思うような結果が出ないこともありますよね。

先人の教えは、理にかなったことが多いです。

でも、人間は欲がある生き物。これが叶うなら、今度はあれも、じゃあどっちも欲しいなんてことはよくあります。

メダイ＆根魚の2本立てリレー便

釣りにおいても、よくあることです。それを叶えてくれるのが、各地の船宿で展開されるリレー釣り。言いかえれば、2本立ての釣りです。

イカが釣れるエリアでは、夜に狙うイカ釣りと、日没までの日中に狙う魚釣りとの2本立ての便を出している船宿も多いですが、今回紹介するのは「魚から魚のリレー」。朝に出船して夕方までの1日便です。

狙う魚は、引きがめちゃくちゃ強いメダイと、食いが渋い日でも土産はほぼ確実に釣れちゃうガシラなどの根魚です。このメダイと根魚、ともに食味はバツグンで、釣りを楽しんで帰宅した後も、食卓でオイシイ肴が楽しめます。

こんな豪勢なリレー便を出しているのが、兵庫県津居山港から出船する遊漁船、はぶた丸。

仕立船なので、気の知れた仲間同士のんびり楽しむもよし、「釣り友達がいない!?」と言う人にも対応しており、1人から出船可能で、しかもリーズナブル!!

通常は5人まで35000円ですが、1人の場合は20000円（氷付き、エサ別）で船を出してくれます。

前半の午前中はメダイ狙い

先日、そのはぶた丸に乗船しましたが、その釣れっぷりも見事!!

当日は船長とその友人の2人での出船でしたが、午前中は大物のメダイ狙い。水深95～98mラインのカカリ釣りで天ビンズボや、食いを見てウキ流し釣りで狙います。

この日はエサ取りを含めて魚の活性が低い日でしたが、魚礁に船を近づけると、魚が口を使いだしました。

まずは40cm前後のマダイがダブル。

そしてレンコダイ、チダイも続きます。

本命のメダイが姿を見せないので、ポイントを転々と探っていくと、やがて待望の強引が竿を絞り込みました。それまでの魚とは違い、何度もラインが引き出され、必死の形相でやり取りをする釣り人。

のされないように、大の大人が全体重を後ろに掛けて踏ん張り、引きに耐える姿は横で見ていても迫力モノです。

やがてドデカい魚体が、水面に姿を現しました。タモに入ったのは80cmオーバーの大型メダイ。

仕留めた釣り人には「これが釣りたかったんや!!」と言わんばかりの、満足気な表情が顔に浮かんでいました。

メダイは50cm級のやや小ぶりなものもまじりましたが、メインは60cmオーバー。最大は80cm超の大型も出て、メダイの強引を堪能しました。

後半の午後は根魚五目釣り

その後は、仕かけを胴突き仕かけに変更して、根魚でさらなる土産作りタイム。

すでにメダイやマダイ、チダイにレンコダイで賑やかになっている大型クーラーでしたが、そこに30cm前後の良型まじりでガシラやオキメバル、さらにはオニカサゴも加わり、美味な魚がクーラーに溢れていました。

今後は、乗っ込みの好シーズンを迎える春のマダイもよくまじるようになるので、楽しみはさらに増えそうです。

メダイ＆根魚、そしてこれからはマダイと、二兎どころか、三兎!?　も期待できる豪勢でリーズナブルなリレー便、1度チャレンジしてみてはいかがですか？