釣果に直結!! 船カワハギのシチュエーション別ロッドセレクト法

連載:西村豪太FishingGO!GO!

西村 豪太(にしむら ごうた) プロフィール

幼少期から釣りを始め、カワハギ、タチウオ、イカ、タコ、アユetc…オールジャンルの釣りに精通するマルチアングラー。ダイワカワハギオープン2011準優勝、2016全国大会出場、KAWAHAGI FESTA2016 KANSAI PRIDE FINAL優勝、大阪湾タチウオKINGバトル2016 4位入賞。ダイワスタッフ

皆さんこんにちは、西村豪太です。

秋から春にかけて、船の人気の釣り物のひとつにカワハギ釣りがあります。

それもそのはず、「釣って楽しい、食べて美味しい」魅力的な対象魚であり、特に冬は食味がアップするため、鍋物や肝醤油を求めて足繫くフィールドに通うアングラーも多い釣り物です。

そんなカワハギですが、エサ取り名人と称され、釣り上げることが難しい魚であり、釣技はもちろんタックル、とりわけロッドに頼る部分が多い釣りでもあります。

船カワハギのロッド選択

今回は、そんなカワハギ釣りのロッド選択の考え方について解説したいと思います。

私自身、これまで多くのカワハギ釣りの大会に参加し、多くの実績を残すことができました(自慢! 笑)。そこにはフィールドや状況に合わせたロッドチョイスが貢献していると考えています。

カワハギ専用竿は9:1調子や8:2調子と言われる1.8mほどのものが一般的です。

では、そのようなロッドであれば何でもよいかと言うと、全くそんなことはありません。

現在、私が自宅に保有しているカワハギ専用竿は8本もあります。もちろん釣行ごとに全てを持参する訳ではありませんが、フィールドに合わせて3本を選抜して持参し、その3本を刻々と変化する状況に合わせて使い分けながら、カワハギを釣っていきます。

では、実際にフィールドでのロッドの選択方法について解説していきましょう。

①水深による使い分け
一般的にカワハギを狙う水深は10mほどの浅場から、50mほどの深場まで、幅広い水深を狙います。これは季節によって変化したり、フィールドによって変化します。

例えば、兵庫県明石エリアの場合は比較的浅場が多く、和歌山県日ノ岬沖のポイントでは50m以深のフィールドが中心となります。

水深によるロッド選択の考え方としては、水深が深ければ抵抗が大きく、糸フケも多めに出るため硬調先調子を、水深が浅ければ仕かけを動かしすぎず、カワハギのエサの吸い込みをよくするために軟調胴調子のロッドの使用をオススメします。

②潮の速さや重さによる使い分け
水深の如何によらず、潮回りやポイント、船の流し方によって潮の速さや重さは変化します。

もちろん1日の中でも状況は変化し、潮の速さや重さを感じることが重要になります。潮が速い、重い状況では仕かけのコントロール性を重視して硬調先調子を、潮が緩い状況では仕かけのなじみや大きくアタリをだすために、軟調胴調子のロッドの使用をオススメします。

③釣法による使い分け
ひと言で「カワハギ釣り」と言っても、アングラーによって、または状況によって、さまざまな釣法が用いられます。

基本的な釣法であるゼロテンションや、タタキ弛ませ釣りはもちろん、オモリを底から切って釣る宙釣り、私が得意とするキャスティング釣法など、多種多様な釣法で難敵カワハギを攻略しなければなりません。

もちろん、釣法ごとに最適なロッドがあり、それを選択することが重要となります。具体的には、ゼロテンやキャスティング釣法のようにテンションを管理する釣りには、オーソドックスな調子がオススメです。

一方、仕かけを張り続ける宙釣りには硬調ロッドがオススメ、タタキ弛ませのようなテンションを抜く釣法には、軟調胴調子のロッドがオススメです。

④カワハギの活性による使い分け
一般的な船釣りにおいては、対象魚の大きさによってロッドの硬さや強さを選択することが多いように感じます。

一方、カワハギ釣りでは極端に大きなカワハギが釣れることはないため、むしろカワハギの活性に合わせてロッドの調子を選択する方法がポピュラーです。

具体的には、カワハギの活性が高いとエサを取るスピードが速く、レスポンスよく針に掛ける必要があるため、硬調先調子のロッドがオススメで、逆に低い時は違和感なく仕かけを操作したり、早アワセによるチップやバラシを軽減するために、軟調胴調子のロッドがオススメです。

もちろん釣れるサイズによる選択も間違いではありませんので、状況に合わせてロッドを選択してみてください(ちなみにワッペンサイズがメインの場合は硬調先調子、デカ判メインの場合は軟調胴調子がオススメ)。

私は以上の考えを元にロッドを選択しており、1本のロッドで上記全ての状況をカバーすることはできないと考えています。最低2本、できれば3本の調子の異なるロッドを持ってフィールドに出られることをオススメします。

また、よく聞かれる質問のひとつで、「関西エリアでオススメのロッドは?」についてですが、硬調先調子ではメタリアカワハギMHH175、オールマイティーな1本としては極鋭カワハギRT AGS VS、軟調胴調子では極鋭カワハギRT AGS N-SFがオススメです。

まだしばらくは楽しめるカワハギ釣り。ぜひ美味な鍋ネタとして、また逸品の肝しょう油と造りを想像しながらフィールドに出てみてください。

~筆者の使用タックル~
ロッド :極鋭カワハギRT AGS N-SF
リール :アドミラ100XHL
道糸  :UVFメガセンサー12ブレイドEX+Si 0.8号
仕かけ :自作幹糸3号
針   :D-MAXカワハギ糸付き徳用SS スピード/パワースピード/ネオフック
中オモリ:快適カワハギピラピラ集寄R M2号
オモリ :快適船シンカーSR 30号

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