【タルイカ釣り入門】ベイトに応じたカラーセレクトがキモ

寄稿:岩城透

岩城 透(イワキ トオル) プロフィール

釣り具メーカーアニサキスの代表。ダイワフィールドテスター。イカメタルの名付け親で、伝道師として各フィールドでその高い技術力を発揮している。タルイカジギングの提唱者でもあり、近年加熱するタルイカ用ジグ「タルブリッド」や専用ロッド「スリープウォーカー」などの開発も手掛けている。

それまで吹けば南風ばかりだった若狭湾にも、いよいよ北西の風が吹くようになり一気に秋めいた雰囲気が漂ってまいりました。

それとともに、タルイカの気配もますます濃くなってきているように思います。

今年は夏から回遊があった

そもそも夏のマイカ(ケンサキイカ)を狙っていると、実際にマイカ用のスッテをひったくっていったり、水面直下を回遊する姿を目撃したりといったことが1晩に1回はある…なんて時期もありました。

やはり今シーズンの期待値もいやがおうにも高まります。

よって、今シーズンも大型のタルイカを手にしようとシーズン開幕を心待ちにしているアングラーは私もふくめて多いのではないでしょうか?

昨シーズンの振り返り

ここで昨シーズンの若狭湾を軽く振り返ってみると、お盆を過ぎたあたりからひと月ほど潮の流れが速い状態が続き、ようやくその流れが収まってみると、それまでいたみられたタルイカとベイトのマイカはいったん姿を消したものの、10月後半にはまた別の群れが入りだしました。

そのアベレージサイズもそれまで目撃されていたものよりも一回り大きな7~10kgオーバーといった具合に、シーズンが深まるにつれて調子があがっていった感がありました。

たしかに私自身のレコードとなる15kgも11月の後半にあげており、最終的には大型のみ狙っているアングラーにとっては、最後の最後まで気の抜けないエキサイティングなシーズンだったといえるのではないでしょうか?このようにシーズンスタート時は芳しくなくとも、後半に一気に盛り返すこともあることから、やはり潮の流れに極端に影響される釣りモノとあらためて感じたりもしました。

タルイカ用ジグ

さて、今シーズンを迎えるにあたり、私自身一番気にしているのはメインのベイトが何になるかということです。ルアーのカラーセレクトはもちろん、これによりレンジ攻略の広さやテンポが決まりますので、ベイトによってそのゲーム内容が決まるといっても過言ではありません。

昨シーズンのベイトはスルメイカ

昨シーズンの場合であればスルメイカがメインベイトだった為、そのスルメイカの性質上、タナにバラツキがみられました。よって深いポイントで広くハイテンポで、根気よく探り続けるといったスタンスで臨む必要がありました。

マイカパターンはタナが浅くなる

また、これがマイカであったりすると、やはりその特性上、比較的浅いポイントで釣れるレンジがはっきりする傾向がみられますので一定のレンジを粘り強く変化をつけて狙う必要があります。

タルイカはマイカの群れをめがけて差し込んできますから、基本的には捕食スイッチの入った個体が多く、比較的あっさりとイージーにヒットに持ち込むことができるといった特徴があります。

ベイトに応じたカラーパターンが大切

加えて、同じシーズンであっても、時としてサバなどの回遊魚を意識しているときがあるのですが、その時は得てしてグロー一辺倒だったルアーセレクトを敢えてフラッシングの強いシルバー系に変更するなどの工夫が必要になるといえます。

さて、本誌の発売される頃にはホームグランドの敦賀で試し釣りが行われているはず。その結果はもちろん、そのメインベイトが何なのかを推察して、今シーズンの戦略を立ててみても面白いのではないでしょうか?

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