和歌山・日置川上流 前ノ川で渓流の女王アマゴ堪能

筆者の10時頃までの釣果。キレイな魚体のアマゴもまじった

関西各地でファン待望の渓に春が到来

3月1日は、渓流ファン待望のアマゴ釣り解禁日。今年は日曜日とあって、大勢の人が出掛けたことであろう。自分はここ数年、和歌山県日置川支流の前ノ川へ出掛けている。
合川ダム湖へ流れ込むこの川は、川相が変化に富んで素晴らしく、魚影も濃くて毎回それなりに楽しませてくれる。

今年の解禁日は、未明に合川ダムに架かる三川橋畔の谷口氏(入川券取り扱い)宅に立ち寄ると、早や「11台の車が通った」と言う。
前ノ川沿いに上流へ進むと、中流部の箱渕橋までは右手側に川があるが、橋を渡ると左手が川となり、本格的なアマゴ釣り場となる。

五味付近の釣り風景

川沿いに道が通るが、国道(371号)とは名ばかりの細い道で、カーブが多いので要注意だ。様子見に最上流に近い法師谷林道入り口(一般車は通行止め)まで行くと、2台が駐車していた。
木守橋―法師谷林道入り口間には5台ほど駐車しており、さらに下流の五味―木守間にも5台ほどが好釣り場の降り口に駐車していた。

五味の吊り橋カミ手の水位塔前の釣り場。朝はここから釣り上がった

あちこち場所を探し、五味の旧小学校下流に吊り橋と水位塔がある場所が空いていたので、吊り橋を渡って川原へ降りた。ここは吊り橋のすぐカミ手に瀬から淵への落ち込みがある好場。
水況は前日の雨は大したことなく、平水よりやや少なめといった感じ。竿は6.1m、ハリス0.3号、オモリG4、針はゼロ渓流5号、エサはイクラ。


2投目、よい流れ筋に仕かけが入ったと思った途端、毛糸の目印がスーッと動く大きなアタリがあった。サッと合わせると、グリグリ、クネクネっとしたアマゴ独特の引きを見せる。
タモにポン、と受けたのは18cm級。パーマークに朱点くっきりの渓流の女王に見惚れた。

五味の吊り橋下流の風景。足場は悪いが、大淵が数カ所ある初期の好場

このポイントで5尾釣り、上流へ100mほど行くと、上流から釣り人の姿が見えたので引き返す。吊り橋を渡って、今度は300mほど下流から釣り上がった。

この付近は足場が悪いが、大淵が数カ所あり、初期の好ポイント。淵への落ち込みからの流れ出しが狙い目で、比較的型がよいアマゴが数尾ずつ釣れ、合計17尾(14―20cm)。

法師谷林道入り口から上流の川相。川は小さくなるが、好場が多い

午後は釣り人が幾分少なくなった法師谷林道入り口下流500m付近から、上流の法師谷出合まで釣り上がった。
この間は、木守下流に比べると川が少し小さくなるが、淵と瀬の好ポイントが多い。
午前中に釣り人が釣った後なので、さすがに入れ食いにはならなかったが、それでもポツリポツリと24尾(13―20cm)釣れた。

初日は25cm頭に好釣果が続々

帰路、谷口氏宅に寄って釣況を聞いたところ、谷口氏のグループ6人で200尾ほど釣ったとか。アマゴを見せてもらうと、18―20cmの見事な魚体もいた。
翌日に漁協で聞いたところ、広見川で毛針釣りで数尾釣った人や、和田川では30尾、将軍川では地元の戸梶氏が6―10時までにアマゴ47尾(15―25cm)の釣果だった。

昨年のアマゴ稚魚放流は6月に前ノ川へ1万4000尾、和田川と安川へ1万5000尾、近露付近へ1万4000尾、ダム下流へ5000尾。発眼卵は11月末に前ノ川、将軍川、近露付近へ各1万5000粒。
日券2200円、年券5500円。
☎日置川漁協(0739・53・0023)
【竹村勝則】

※この記事は週刊釣場速報3月20日付号に掲載した記事を再編集したものです

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