【ツンデレの日もあれば、入れ乗りの日もある】日ごとに変わる「ヤリイカの活性」

寄稿:横山晴也

横山晴也(よこやまはるや) プロフィール

現在主流になっているエダ付き仕かけ(オバマリグ)をイカメタルゲームに取り入れたパイオニア的存在。福井県小浜市・ビック釣具店店長。

今年のヤリイカ釣りもハイシーズンに突入しました。特に今年は、例年になく絶好調! 大満足の釣行だった、という声をよく耳にします。しかし、ヤリイカも産卵活動を活発化させており、タイミングによっては気難しく、アングラーを困らせる日もあるようです。

ヤリイカ釣行を深掘り解説

私も半夜便と深夜便、2度の釣行でパターンや釣果に、大きな差が出ました。今回は、この2回の釣行内容を深掘りして解説します。

まず半夜便での釣行では、気難しいヤリイカに悩まされました。

ポイントの水深は70m。潮はほとんど流れておらず、かなり釣りやすい海況でした。

仕かけは、ドロッパー1本のオーソドックスなオバマリグ。メタルスッテは20号をメインに使用しました。

この日は、釣り開始直後からポツポツと細かなアタリがあり、すかさずアワセを入れますが、なかなかフッキングには至りません。

そして、うまくヒットして釣り上げられたイカのほとんどは、メタルスッテに釣れていました。

この情報を聞く限り、イカメタルに精通してる方なら、きっと「アタリも数あり、さらにメタルスッテによく乗るってことは、そもそも活性が高いんじゃないの? 活性の高さをモノにできていないだけでは?」

「焦らし、リアクションを狙って、ネチネチ誘えば、細かいアタリをフッキング性の高いアタリへかえられるのでは?」と思うはずです。

しかし、実際は手を尽くしたにも関わらず、イカから得られる反応は淡白なものばかり。

スッテのカラー選択では、通常、活性が高い時にアタリカラーを見い出せば連発しますが、手の内全てを使っても、平均的にアタリはあるけれど、結局フッキングは決まらず。

スッテの重さを少し軽めにして、ロングフォール、ロングステイで狙ってみても変化なし。アタリ後のフォローアクションをしても、ガン無視。

船の下に、イカはたくさん居るけれど、やる気があるように見せかけて全くない、という感じでした。

後に他船の船長の話を聞くと、胴突き仕かけの釣り人がよく釣っていたとか、オモリグが強かったとか、オバマリグ以外で攻略している声が多かったです。

オバマリグで攻略できなかった理由…強いて言うならスッテに浮遊感が出なかった? 悩ましい限りです。

深夜便ではアタリが連発

打ってかわって深夜便の釣行では、ヤリイカがとっても上機嫌。悩まされることもなく、面白いようにフッキング性の高いアタリが連発しました。

この日のポイントは水深80m。底潮が少し速いものの、メタルスッテを25号前後の重いものを使用することで、釣りは可能との船長判断で、船はアンカリングして釣りを開始しました。

この日のヤリイカは、ケイムラカラーに好反応! 一方で、定番の夜光カラーを付けると極端にアタリが減る! という展開でした。

当日使用したメタルスッテとドロッパー

だから、ドロッパーにケイムラカラー、メタルスッテに夜光カラーを付けると、ヒットするのは、ほとんどドロッパー。

ドロッパーに夜光カラー、メタルスッテにケイムラカラーを付けると、ヒットするのは、ほとんどメタルスッテ。

極端ではありますが、当たりカラーさえ分かってしまえば、どうと言うことはなく、イカ釣りマシーンのように釣り続けることができました。

毎回こんな感じで、ハッキリ答え合わせができるとよいのですが…。

もともとマイカの中層釣りで考えられたイカメタル、底メインで狙うヤリイカには、もっともっと工夫が必要だな、と感じた2釣行でした。

まだまだヤリイカシーズンは続きます! 味も絶品。刺し身だけでなく、卵は煮物で楽しめます。好調な今シーズンだからこそ、皆様もぜひチャレンジしてみてください。

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