【誰でも分かる! 波止釣り入門】第8回はガシラ編! 仕かけ、エサ、狙い場、釣り方のコツを紹介

寄稿:竹村勝則

竹村勝則 プロフィール

元釣場速報編集部のベテラン記者。堤防釣り、磯釣り、渓流釣りなどに造詣が深く、各地の堤防、磯、渓流などに積極的に繰り出している。ウキなども自作するこだわりの強い1面もある。

根魚御三家と言えばガシラ、メバル、アイナメである。いずれも波止で釣れるお馴染みの魚で、これから春の好シーズンには、3魚種ともによく釣れるようになる。

中でも、ガシラ(カサゴ)は年中釣れる人気魚で、どこの波止でも釣れると言ってもよいほど、広範囲にいる魚。

釣り人が毎日のように入っている釣り場では、釣り荒れもあって、釣れる魚体は小型が多い。中には20cmから30cm近い中、大型が釣れることもある。ガシラは煮付けにしても、唐揚げにしても美味で、十分オカズになる魚だ。

釣り方は穴釣りとウキ釣りで釣れるので、その仕かけ、エサ、狙い場、釣り方のコツなどを紹介しよう。

ステ石狙いの穴釣り

波止のステ石の穴を釣る場合、ステ石は波止際から数m前方まで入っているので、竿はリール竿で短くて2~3m。かけ上がりなどを釣る場合は、2~3号調子の4~5mの竿が必要。

竿下を釣るので、リールは両軸か片軸受けリールで、道糸は3~5号を巻いておく。

仕かけはシンプル(図参照)で、丸オモリの2~6号、ハリスは2~3号を10cm前後。針は袖型8~9号か、チヌ針2~3号。

エサはシラサエビ、オキアミ、サンマの切り身など。

捨て石で狙うポイント

捨て石の間には必ず大小の隙間(穴)がある。水中なので偏光メガネでその穴を見付けて、ソーっと仕かけを入れる。

アタリは竿先にコツコツ、ゴツゴツ、ガツーンっとくるので、よく分かる。

浅い穴より深い穴が好ポイントで、好場だと1つの穴で数尾釣れることがある。

ステ石のかけ上がり周辺を探る時は、長めの4~5m竿が必要で、前方だけに水中の穴は見えないから、竿を水平にして、オモリでコツコツと穴を探す。

スーッとオモリが入る場所が見付かれば、竿をスーッと上げて、オモリが着底するまでリールから糸を出す。

かけ上がりは前方だけに、あまり釣られていないようなので、良型のガシラがいる。

アタリがくれば、躊躇せずに合わせて、リールを巻き、ゴボウ抜きで釣り上げる。

テトラの穴釣り

ガシラ釣りはテトラで穴釣りする人が1番多いのではないだろうか。

場所が場所だけに、長い竿は不要で、60cmぐらいから1.5mぐらいの竿でよい。釣具店へ行けば、穴釣り用の竿が売っている。

竿下を釣るので、リールは両軸か片軸リールが使いやすい。

道糸は3~5号。仕かけはステ石編と同じか、市販のブラクリ仕かけでよい。エサも同じでよい。

テトラで狙うポイント

テトラは通称・タコ足テトラが多く、大小ある。

これは一概には言えないが、小さいテトラは隙間が狭いかわりに、穴が見付けやすい。大きいテトラは隙間が広く穴も分かりやすい。しかし、大きいテトラほど足下に要注意である。釣りに夢中になりすぎて、滑り落ちてはケガをする。ライフジャケットは必携である。

テトラはたいてい1列に並んでいるが、その隙間は実に複雑。よい穴があったと仕かけを入れると浅かったり、すぐ根掛かったりするが、あちこち探っていると、オモリがスーッと落ちていく、よい穴が見付かるものだ。

竿が短いだけに、操作がしやすく、オモリがテトラに当たったり、スッと入っていく感触が分かりやすい。

アタリは竿と手にコツコツ、グーっとくるので分かりやすい。素早く合わせて、一気に抜き上げる。

穴釣りオモリは軽いほどよいのだが、波気がある時は軽いと仕かけが素直に入っていかずに根掛かりの原因になるので、そのような時は、重めの5~6号オモリを使う。

穴釣りはマキエはしないのだが、食いが渋いような時は、オキアミを2、3匹パラっと撒くと、効果がある時もある。

穴釣りに根掛かりは付き物なので、予備の仕かけは必ず持っていこう。

ウキ釣り

ガシラは昼間も釣れるが、夜釣りでもよく釣れる。

陽が落ちて辺りが暗くなってくると、穴に潜んでいたガシラが、穴から出てきて活発にエサを探す。

そこを赤や青のネオン(電気ウキ)と、妖艶にクネクネと動く青イソメで誘うのである。

上手くモノにするかしないかは、釣り手次第。

そこで上手くモノにする方法は?

竿は1号か2号の4.5mのリール竿。スピニングリールの2500~3000番、道糸は3号、ハリスは1.5号か2号を60~70cm。針は袖型8号かチヌ針の2号。オモリは0.5~1号。電気ウキも0.5~1号(図参照)。

青イソメは1匹掛けでタナは底

ガシラは昼も夜もだいたい底にいる魚。そして昼よりも夜の方がよく動く。動くと言っても上のタナまでは浮いてこないので、タナは底と思って間違いない。

底でウロウロしている鼻先へ、青イソメを上から、クネクネ、フンワリ落としていく。

青イソメは中ぐらいのサイズを選ぶ。それでも長いので、半分に切る方がよいのではと思いがちだが、大きい方が目立つし、ガシラの口は大きいので、1匹掛けでよい。

釣り方のコツとしては、まず狙うポイントの水深をタナ取りオモリで測る。

狙うポイントは、①波止の際、②ステ石の上、③ステ石のかけ上がり、④かけ上がりの前方など。昼間と違って、夜はガシラはよく動くようだ。

ガシラ釣りのタナはトントンか、少し底にハワセる。ガシラは動くものに興味を示すので、ウキをじっとさせるよりも、ウキを少し動かして誘いを掛ける方がアタリも多くでる。

ガシラ以外にメバル、アコウ、チヌ、グレ、マダイ、アナゴ、ハネなどが釣れることもある。

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