イカメタル&オモリグ、胴突き、イカダイなど好みの釣りを存分に!! 釣り時間が長くてお得な【オールナイト便の楽しみ方】

若狭湾ではケンサキイカを狙った夜釣りが本格化し、各沖では連夜イカメタルやオモリグ、さらには従来からの胴突き仕かけでイカ釣りを楽しむ人で賑わいを見せています。

中でも、福井県小浜の直幸丸の乗り合いイカ釣り便は、夕方から夜明けまでの長時間を楽しめるオールナイト便。

半夜便、深夜便と2便に分かれている船宿が多い中、ほかの釣り船に比べて、およそ倍の時間の釣りが楽しめます。

今回は、メインのケンサキイカ釣りの仕かけや釣り方、さらにはプラスαで楽しめるイカ泳がせ、通称「イカダイ」の仕かけや釣り方も含めた、「オールナイト便の楽しみ方」を紹介します。

ケンサキイカ釣りを楽しむ

胴突き仕かけ編

仕かけ&タックル

旧来の胴突き仕かけは、ベテランには根強い人気があります。筆者が乗船した当日は、平日と言うことも少人数でしたが、半数以上の人が胴突き仕かけで狙っていました。

仕かけは上のイラストの感じでOK。

市販のウキスッテが付いたイカ用胴突きでスッテの数は、ビギナーなら3~5本を目安にするとよいでしょう。

ベテランはスッテの数を増やす人もいますが、ビギナーなら仕かけ捌きに手間取ることが多いので、スッテの数は少なめがベター。間隔は1.5mほどが一般的です。

慣れてくると、スッテの数を増やしていくのもありですが、乗り合わせたベテランは胴突き仕かけの下に天ビンとオモリを付けて、その天ビンの先からハリスを50cmほど出して、スッテを付けている人もいました。

▲ベテランの胴突き仕かけ、スッテの数が多いが、慣れないうちは少なめがベター

▲通常はオモリを付ける位置に天ビンをセット。その下にオモリ、天ビンのアームの先からはハリスを出してスッテをセットしていたベテランの仕かけ

聞けば「潮が速い時は、天ビンの下に付けたスッテがオモリグのような感じで誘ってくれるので、よい時もある。また、群れが濃い時は追い乗りをしてくることもあるから、少人数で釣座間隔がゆったりしている時は付けている」とのことでした。

また、直幸丸では、「ほかの釣り人に迷惑が掛からないのを前提」に、各自思い思いの釣りを楽しむことが可能です。この日は少人数で、釣座間隔はゆったり広々。胴突き仕かけの人は、ほぼ全員が2本竿で狙い、オモリグや胴突きでイカを確保できれば、船長の許可を取れば、イカダイの仕かけを下ろすこともできます。

▲周りに迷惑が掛かりにくい少人数時は、2本竿やイカダイなども楽しむことができる

当日のヒットパターン

釣り始めは、底から10m前後までを基準に、底からのスロー巻きでタナを広く探って当たりダナを探すとよいです。何バイか上がって、タナがある程度分かり始めれば、そのタナ付近を集中的に狙いましょう。

当日の傾向としては、当たりダナは底周辺で、この日はカカリ釣りだったので、胴突き仕かけで狙っている人はオモリを底トントンで、時おり竿を大きくシャクって誘うパターンがよかった感じです。

▲大きく竿をアオって誘いを入れる

オモリグ&イカメタル編

仕かけ&タックル

オモリグやイカメタルのタックルは専用のロッドを使用します。オモリグのリールはキャストできる有効性も考えて、スピニングリールがオススメ。メタルスッテやオモリは、まだ底周辺が当たりダナになることが多いので、20~30号をメインに、タナが浮いた場合は15号前後もあるとよいでしょう。エギはオモリグなら2.5号、イカメタルのドロッパーとしては1.8~2.5号を使う人が多いです。エギはカラーによって、アタる頻度が変わることも多いので、夜光系、ケイムラ系、無発光系などを用意しておくと、いろいろな状況に対応しやすいです。

当日のヒットパターン

当日のオモリグ、イカメタルは右舷側に入って、20号で開始しました。また、潮が速くなった時は仕かけがなびいて周りとオマツリしないように、25号も使用しました。

この日の右舷は当て潮で、潮が速かったこともあり、オモリグの方が乗りがよかったイメージです。

オモリグで狙っていた人は、キャストからのフォール中で何度かヒットしたり、底(水深88m)からのハンドル5回転の早巻きで誘い上げ、ステイを10秒。これを底から10~15mを中心に、アタリが遠退けば浅ダナも探り、水深35~45mラインでもヒットさせていました。

▲キャストからのカーブフォールも有効

▲早巻きやシャクリでエギを動かしてイカにアピール

▲しっかりと止めてイカのアタリを待つ

使用していたエギは2.5号で、当たりカラーはピンクとパープルでした。

また、この日イカメタルでよく釣った人に話を聞くと、スピニングタックルでキャストして、底からシャクリ上げてカーブフォール中によくアタッたそうです。竿下でアタリが少ない時は、キャストして周りと異なるアプローチをしてみると好結果に繋がることもあります。

イカダイを楽しむ

直幸丸では、状況によりイカダイ(イカ泳がせ釣り)も楽しめます。

仕かけ&タックル

仕かけはイラストのような感じです。

▲イカダイの仕かけは親針だけでなく、孫針の付いたモノがオススメ

オモリはイカ狙いよりも、重めを使用します(当日は150号を使用)。

イカダイの基本的な釣り方

イカダイは釣ったイカ(ケンサキイカやスルメイカなど)がエサ。

仕かけに生きたイカのエサを付ければ、イカが弱らないように素早くソフトに下ろします。

▲水面付近まで手を差し伸べて、エサのイカをそっと下ろす

タナは底付近で、この日はオモリを底から1mほど上げたタナで狙っていました。

誘いは不要ですが、この釣りはアタリがでても早アワセは禁物です。

アワセのタイミングは、竿が大きく引き込まれる時がベストですが、小さなアタリが続いてなかなか食い込まない時は、スローに巻き上げて聞き合わせるのも有効な手段です。ドラグは強く手で引けば、ズルっと出るぐらいに調整しておき、無理なくスムーズに巻き上げましょう。

イカエサの付け方

泳がせ釣りのエサのイカは、親針をイカのエンペラの先の方に刺し、孫針を漏斗付近に刺すのが一般的です。

▲親針と孫針を刺した状態

また、イカの乗りが渋くて、少しでもイカのお土産を持って帰りたい時は、イカの胴体の身はお土産にして、目玉や漏斗が付いたゲソを針に掛けた状態でも狙えます。ベストは生きたイカの丸ごと使用ですが、そのようなエサでもアタリはあるので、状況次第では試してみてください。

 

以上が、直幸丸のオールナイト便の楽しみ方です。

同じイカ釣りでも、周囲に迷惑が掛からなければ、胴突きやイカメタル、オモリグなど好みのイカ釣りができるほか、状況次第でイカを泳がせてのマダイ狙いもできます。半夜便、深夜便を足した以上の釣り時間があるオールナイト便で、夏の夜釣りを存分に楽しんでみてはいかがでしょうか?

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