明石のマダコが本格的シーズンイン! 船中最大2.1kg、他船では1kgオーバー続々

寄稿:吉田昇平

吉田昇平(よしだしょうへい) プロフィール

キャスティング、即掛けを得意とする大阪湾タチウオKINGバトル2018の優勝者。2017年にもセミファイナルトップ通過の実績も持つ凄腕アングラーでシマノフィールドテスター

明石のマダコ狙い!

5月21日4時。まだ夜も明けない、静まり返った明石の郊外に、ポツンと一軒の灯り。その灯りを先頭に、いつも長蛇の列ができる船宿が、今回マダコ釣りでお世話になる超人気船、海蓮丸だ。

海蓮丸、戸田船長

明石浦漁港に大型船6隻を保有し、「それぞれの船長が探し当てたポイントを即座に共有し合えることが、1番の強みです」と、漁師歴28年の海蓮丸の代表、戸田裕平船長は語る。

これからが本格的なシーズンイン

5時を迎えると、全船一斉に出航。連なってポイントへ向かう様子は迫力満点で、まるで海軍を思わせる。実は、明石のタコ釣り自体は今年は5月1日解禁だが、数が期待できる鹿ノ瀬区域は5月16日からが解禁。そう、明石のマダコはこれからが本当のシーズンインを迎えるのだ。

鹿ノ瀬区域は漁業権が設定されているので、このエリアに入れる船は、赤色で鹿と書かれたプレートを船の両舷に貼っているので、それ以外の遊漁船やプレジャーボートは、今年から厳しく取り締まりが行われると言う。

仕かけのルールも、明石エリアでは今年から使用するエギは2個付けまで。針は全傘タイプは禁止で、180度以内の半傘タイプのものが指定されている。

水深8mのワカメエリアでヒット

最初のポイントまでは約20分ほどで到着した。この辺りは「カンタマ」と呼ばれ、シーズン最初にタコが湧いて出てくるエリアだ。開始して1投目で、右隣の釣友が200gほどのタコを釣り上げるものの、船内でバタバタと釣れる様子もないので、サイズ狙いへと船長がすぐに舵を切った。

次に到着したポイントは、江井ケ島沖の水深8mエリアだ。この辺りはワカメエリアだが、水深8m付近からがワカメの切れ目となり、船長はその筋を上手く流していく。

到着してすぐに船内では、よいサイズがバタバタと上がり始めた。釣っている人を見ていると、どうやら黄色系のエギ+エサ巻きに好反応のよう。試しに私もタコマスターフラッシュブースト3.5号の新色タコイエローに、サンマの切り身を巻いたものと、オレンジエビにエギを交換してみた。

ワカメがラインに擦れる感覚の中に、エギを押さえ込む重みが伝わってきたので、しばらく深く抱かせて、一気に底から剥がす。タコ釣りはこの時の感覚が、何より気持ちがイイ。

上がってきたのは730gの立派なマダコ。潮流の速い中で育ったマダコは、足が太く立って歩くことでも知られ、高値で取引されている。

この日、私が乗船した船での最大は2.1kgで、他船でも3.1kgのモンスターを始め、1kgオーバーが多数。初夏に向けて一気に成長する明石のマダコは、これからが本番だ。

当日のタックル

ロッド:タコマスター エクスチューンTYPE S 175(シマノ)
リール:オシア コンクエスト201PG(シマノ)
ライン:タナトル8・2号(シマノ)
リーダー:オシア リーダー8号(シマノ)
エギ:タコマスター フラッシュブースト3.5号(シマノ)
針に刺したトレーラーワーム:ブリームキャッチャー1.8inch(シマノ)

 

ルールを守って、末長くタコ釣りを楽しもう

釣って楽しく、食べて美味しい明石のマダコ釣り。その人気ゆえに、トラブルも絶えないのが事実。明石のマダコ釣りは、組合の方々の絶え間ない努力の上に成り立っている。今後も末長くタコ釣りを楽しむためにも、プレジャーボートも含め個々がしっかりとルールを理解する必要があある。

昨年より行われるようになった、明石でのタコマイレージという保護活動。今年はステッカーがリニューアル。釣る技術もだが、資源保護をしっかりと考えられる釣り人という意味では、金色のステッカーは何よりのステータスになると思う。5つある明石の組合ではリリース場所が異なるので、こちらも船長さんの指示のもとで行ってほしい。

 

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