イカメタルでタナ迷子になったら、手釣り漁の達人の技を再現!

寄稿:横山晴也

横山晴也(よこやまはるや) プロフィール

現在主流になっているエダ付き仕かけ(オバマリグ)をイカメタルゲームに取り入れたパイオニア的存在。福井県小浜市・ビック釣具店店長。

ゴールデンウイーク以降も、引き続き釣れ続いている若狭湾沖のマイカ。最近では、大小さまざまなサイズが入り乱れて釣れています。

そして、常にイージーモードという訳でもなく、テクニカルな1面も現れ始めた模様。私のようなイカメタルフリークには、腕が鳴りますね!

今回は小浜市西津港の幸翔丸で出船しました。

ポイントの水深は75m。この日は潮も穏やかだったので、船はアンカリングして、釣り開始となりました。仕かけは1本エダのオバマリグ。メタルスッテは船長指示の15号を選択しました。

タナが定まっていない状況でどう出るか

船長曰く、「最近のアタリダナは、かなりバラバラで、パターンも一定していない」とのこと。

さて、こんな時、最初の一手をどう差すか。まず私は、ヒットパターンに持ち込めた場合に、手返しがよく、数が稼ぎやすい浅ダナ勝負かなと考え、30mより上層を、ベイトタックルで細かく刻んで狙ってみることにしました。

船中ファーストヒットは、底を狙っておられた釣り人。次にヒットした人も底…。底…底…。

浅ダナ勝負していた私には、アタリすらありません。どうやら目論見は、見当違いだったようです(笑)。

ここは、作戦をかえなければ…。

手堅く底でネチネチやるかとも思いましたが、結局、タナ迷子になってイカに振り回されてしまう気がしたので、スピニングタックルによる、タナを無視した全層サーチをすることに!

手釣り漁の達人の技

①まずは仕かけをできるだけ遠くにキャスト。着水後は糸をフリーにして着底を待ちます(フォール中に時々シャクリを入れてみても◎)。

②2段ジャークで仕かけを上げ、カーブフォールで再度底取りをします。
これを仕かけが自分の真下に戻ってくるまで、繰り返します。

③仕かけが真下に戻ってきたら、次はワンピッチ3回で仕かけを巻き上げ、ステイでアタリを待ちます。これを水深10m付近まで繰り返し、アタリがなければ、また①からやり直しました。

この方法、実はイカメタルの原点である、手釣り漁の達人の技。

本当は、もっと水深が浅い場所でやるのが最も効果的なのですが、潮が穏やかでオマツリする心配が少なかったので、敢行できました。

この作戦がよかったのか、タナはバラバラで再現性はないものの、最初のフリーフォール中、カーブフォール中、ワンピッチ後のステイなどの食わせの間で、明確なアタリを見出すことに成功し、最終的には船中で竿頭の釣果を得ることができました!

スピニングタックルはどうしても表層オンリー、ベイトタックルのサブ的立ち位置というイメージが強いかもしれませんが、緻密なレンジコントロールを必要としない場合には、メインタックルとして十二分に通用する実力を秘めています。

私としては、仕かけを遠投できるという点で、水平方向の誘いの幅がグッと広がるため、なくてはならない存在になっています。

当日使用のスッテとドロッパー

ライトゲームロッドであれば、いろんなジャンルのロッドを流用できるということもあり、初心者の方にも入門しやすいというメリットもあります。

ぜひ皆さんも試してみてくださいね。そして、マイカメタル楽しんでください!

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