「兵庫県明石」と言えば、日本標準時の子午線や、明石焼などが有名。
そして魚介類に目を向ければ、魚の棚などに並ぶ全国的なブランドのマダイやマダコが名物です。
中でも「明石ダコ」は超高級ブランドながら、季節限定で手軽に船釣りで狙える、誰もが手にしやすいターゲットでもあります。
そんな明石ダコが狙える期間は8月末まで。今夏のイチオシの釣り、釣趣&食味よしの明石ダコ釣りに出掛けてきたので、当日の模様をレポートします。
美味な明石ダコがエギで手軽に狙えるのでビギナーにもオススメ
世界的に見ても「タコ」が好きな日本人。国内で漁獲された物はもちろん、海外からの輸入もあり、その消費量は世界一とも言われています。
そんなタコ好きな日本の中でも、その最上位クラスに位置するのが、全国的なブランドにもなっている「明石ダコ」。
エビやカニなど豊富なエサを食べ、潮流が速い環境下で育ったタコは、足が短くて太いのが特長で、弾力があるその身には、ギュッと旨味が詰まって超美味。そんな明石ダコが手軽に狙えるのが、明石の船タコ釣りです。
「タコエギ」と呼ばれる仕かけを使って、底で誘うだけなので、ビギナーでも高級ブランドの美味な明石ダコを手にしやすいのも魅力です。そんな明石ダコを狙って出掛けたのは、明石浦の魚英。大型船3隻と中型船1隻の計4隻(同時出船は3隻)を所有する老舗の船宿です。
明石のタコ狙いは出船が5時、納竿は正午と決められており、当日も定刻に出船。西へと走り、江井ケ島沖でスローダウンしました。
船を立てると、「(水深)7m。やって」とアナウンスがありました。
朝イチに入ったのは超浅場。船長に聞くと、「(浅場は)それほど数は出てないけど、(上がれば)型は粗い(大きい)」そうです。
その言葉通り、朝イチに上がったのは500g超の、土産には十分なサイズ。
今期は開幕以降、これぐらいのサイズがよく上がっているそうです。
流し直すと、今度は左舷後方で大きく竿を曲げる釣り人。時おり、力強い引き込みを見せ、大型を予感させます。
駆け寄る筆者に「タモお願いします」の声。見ると、水面下にブワッと大きく足を広げた大きなマダコが見えました。
無事にタモに入れて引き上げると、ズシッとした重量感。楽勝で2kgはあるなと思いましたが、帰港後の検量では2.5kgもありました。
近年のタコの釣況を鑑みても入れ乗りになることは少ないですが、それでも流す度にパラパラとタコが上がってきます。それも、ほとんどが400~500gはありそうな食べ頃の型揃い。
中には1kg超の良型もまじります。
小さくても200~300gほどはありそうなサイズで、リリースが決められている100g以下の小型は、船中で数ハイ釣れただけ。
数は出なくても、型がよいので、数ハイでもボリュームある土産になるのは嬉しい限りです。
潮のかわるタイミングで深場の鹿ノ瀬へ入りましたが、ここでは単発で上がったのみで、後半は再度10m前後の浅場へ。
筆者も竿を出してみると、早々に700gほどの美味しそうなサイズをゲットできました。
この後、それまで苦戦していた釣り人にも1kgアップの良型がヒットし、これで船中全員ボーズなし。
その後もポツポツと各自がボリュームのあるブランドダコをゲットして納竿となりました。
明石のマダコ釣りシーズンは8月末まで。
例年なら、これから新子が食べ頃サイズに育って、数も増えてくるので、ビギナーでも明石ダコをゲットできるチャンスです。
「夏の釣りは明石の船タコで決まり」、ですよね?