サーベルマスターシリーズ。
それは、シマノが展開するタチウオブランド。常に変化し続ける現代のタチウオシーンを攻略すべく、テンヤをはじめ、特に「サーベルマスターTT」、「サーベルマスター XR」、「サーベルマスター エクスチューン テンヤ」など、数多くの名作ロッドを世に出しているブランドです。
そんな“サーベルマスター”から、今期大注目のハイエンドモデル「サーベルマスター リミテッド」が登場。展開機種は、「91 HH170」と「82 MH180」の2モデル。
今回は、気になっている人も多いであろう「サーベルマスター リミテッド」を、シマノのテンヤタチウオのプロフェッショナル富所 潤さんと、吉田昇平さんの使用感を交えながら徹底解説していきます!
サーベルマスター リミテッド
品番 | 全長(m) | 継ぎ方式 | 継数(本) | 仕舞寸法(cm) | 自重(g) | 先径(mm) | テンヤ号数(号) | リールシート位置(mm) | リールシートタイプ | カーボン含有率(%) | 本体価格(円) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
82 MH180 | 1.80 | グリップジョイント | 2 | 134.2 | 148 | 1.1 | 30-60 | 413 | DOWNLOCK | 98.8 | 82,000円(税別) |
91 HH170 | 1.70 | グリップジョイント | 2 | 124.2 | 153 | 1.4 | 30-60 | 413 | DOWNLOCK | 98.8 | 82,500円(税別) |
シマノ公式「サーベルマスター リミテッド」詳細ページはこちら
“バイブレーション特化”超攻撃的で尖ったモデル【91 HH170】
近年、全国のフィールドで流行りつつある釣法「バイブレーション釣法」に特化したモデル。それが「91 HH170」。
リミテッドにのみ使用を許された高弾性素材によって、超細身のブランクスに。そして、“HH(ダブルエッチ)”という表記が表すように、超攻撃的なハリのある尖ったモデルに仕上がっています。
ハリのあるブランクスと、激短カーボンソリッド、そして全長170cmという短さが操作性を極限まで高めているため、誰が使っても少ないロッド入力でテンヤを動かすことができる、バイブレーション特化型の性能を持っています。
それでいて、魚が掛かると表情を一変させ、あれほど硬かったブランクスが胴から曲がり、タチウオの引きをいなしてくれます。掛けるまではシャープに誘うことができて、掛けると曲がる。そんな右を向きながら左を見るような不可能に近いことをやってのけた、異次元なロッドなんです。
バイブレーション釣法だけではなく、小さなアタリをビシバシ掛けていきたい、攻めるスタイルのアングラーが求めていたロッドではないでしょうか。
バイブレーション釣法の伝道師、富所さんはリミテッドの「91 HH 170」について、こう語っています。
「リミテッド両機種に言えるのですが、特に『91 HH 170』は店頭で触っても、少し良さを実感しづらいかもしれません。振ってみても、店員さんに曲げてみてもらっても、ただただ“硬い”という印象で終わってしまうと思います。ですが、船に乗って実際に使用してみると、振り抜き・操作性の良さ、感度、テンヤが動く感覚、掛けた後の曲がり……。全てが素晴らしく感じて頂けると思っています。ですので、決して安いお買い物ではないですが、騙されたと思って使ってみてください!」
最高峰の“王道”【82 MH 180】
最高峰の“王道”。
それが「82 MH 180」というモデル。
8:2調子、パワーMH(ミディアムヘビー)、全長180cmという長さは全国のテンヤタチウオで核となるスペック。ハイエンドの称号“リミテッド”を冠する王道は、各パーツを徹底的に磨き上げられており、感度・操作性ともに研ぎ澄まされています。
そのため汎用性が高く、微速巻き、ストップ&ゴー、ジャーク&ステイ、バイブレーションなど、全てのアクションをバランスよく行え、掛けの釣りから追わせの釣りまで、最高の性能で幅広く対応してくれます。
掛けてからは、先調子にしなやかに曲がり、強度のあるバット部が大物の引きも耐えられるように設計されています。
大阪湾をホームに、テンヤタチウオを研究し続ける吉田さんはリミテッドの「82 MH 180」について、こう語っています。
「最初、リミテッドを開発していくと聞いたときは、『サーベルマスター エクスチューンを超えられるの?』と感じていました。それほど、エクスチューンの完成度が高かったからです。ですが、最終的には感度・操作性ともにエクスチューンを超えてきて、正直驚きました(笑)。今までは感じることができなかった、アタリの前の“気配”を感じられるんです。まだアタってもいないんですよ? でも、ラインを通じてブランクス、グリップにまでタチウオの気配を伝達する。それは、リミテッドだからこそだと思います。」
「もし、今後大阪湾のタチウオ大会『大阪湾タチウオKINGバトル』に持ち込むならば、82 MH 180ですね。圧倒的な感度で数も掛けていけますし、型狙いで追わせの釣りも高次元で対応してくれるので!」
プロフェッショナルが絶賛する新グリップ
富所さん、吉田さんが特に絶賛するのが「Xシート テクニカルガングリップ」。
紹介した両機種どちらにも採用されているグリップで、エクスチューンに採用されていた「Xシート エクストリームガングリップ」からの進化点は大きく2つ。
①フロントに指を掛けられるトリガー部が搭載
②右巻き・左巻きに囚われず両方の手でパーミングできる
特に2人が絶賛するのが、①のトリガー部が搭載されたこと。指先でテンヤを操作ができて、指先ですべてを感じることができるようになったのが大きい様子。
さらに、大型のタチウオを掛けた時。手のひらだけでロッドを支える時に比べて、指で踏ん張りを効かせられるようになったことで、楽にやり取りを行えるようになってとのこと。
情報だけでは小さな変化に感じるかもしれませんが、このグリップの有無で、操作性の向上・快適さに大きく貢献しているようです。
以上、「サーベルマスター リミテッド」の紹介でした。
今後、さらに盛り上がりを見せるであろうテンヤタチウオ。ぜひ、シマノ最高峰のロッドを、船上で味わってみてはいかがでしょうか。
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