「サーベルマスターリミテッド 91HH170」は掛けるまでは激硬、でも掛かると曲がる唯一無二のロッド

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「サーベルマスター リミテッド 91HH170」。このロッド、極めて異質。

シマノのタチウオブランド“サーベルマスター”から、2023年に発売されるハイエンドモデル「サーベルマスターリミテッド」。

今までハイエンドに君臨していた「サーベルマスター エクスチューン テンヤ」を1ランク超えるモデルとあって、期待が高まっている反面、エクスチューンの完成度があまりにも高かったこともあり「エクスチューンを本当に超えたのか?」と、疑いの目を向けているアングラーも多いだろう。

結論から言うと、リミテッドは間違いなくエクスチューンを超えている!

展開機種は91HH170と、82MH180の2モデル。どちらの機種も触れる機会があったので、今回はその中でもひと際尖った性能を持つ、91HH170に焦点を当てて紹介。

“91HH170”というスペックの異質さについて

品番 全長(m) 継ぎ方式 継数(本) 仕舞寸法(cm) 自重(g) 先径(mm) テンヤ号数(号) リールシート位置(mm) リールシートタイプ カーボン含有率(%) 本体価格(円)
91 HH170 1.70 グリップジョイント 2 124.2 153 1.4 30-60 413 DOWNLOCK 98.8 82,500円(税別)

91HH170は、9:1調子でごくごく先調子のHH(ダブルエッチ)パワーで、実際に手にしたファーストインプレッションは、キンキンの激堅。

表記上9:1調子となっているが、テンヤをぶら下げてみると9.5:0.5調子に感じるほど。穂先はカーボンソリッドだが、かなり短く仕上げられている。

リミテッドにのみ使用されている高弾性カーボンが使用されているので、エクスチューンと比べて明らかにブランクスが細い。だが振ってみても曲げてみても、とにかく硬い!

記者はこれまで色々なテンヤタチウオロッドに触れてきたが、今までにない未知の使用感。それほど異質なロッドだった。

実際に使ってみた

91HH170を実際に船の上で使ってみると、陸で触った時の異質さが、実釣に必要な要素だったことに気付かされた

そもそも、91HH170はシマノインストラクターである富所氏が得意とする「バイブレーション釣法」や即掛け釣法に特化したモデル。

テンヤを落とし、小刻みにバイブレーションしながら上げてみると、今まで異質に感じていた硬さのおかげで、水中でテンヤがしっかりと動いていることが感じられる。というよりも、このロッドのおかげで動かすことができるようになった。

シェイクによって糸が弛み、張った瞬間にテンヤが動くことが手元に伝わる今までにない感覚。全長170cmという短さと細いブランクスで振りぬきがよくて、シェイクがしやすく心地よい。

また、リミテッドから新しく搭載された「Xシートテクニカルガングリップ」に指を掛けられるトリガーが追加されたことで、手のひらに加えて指先でしっかりとホールドすることができるので、非常に操作がしやすい!

掛かると“胴から曲がる”ロッド

実は、不安な要素が1つあった。それが、ここまで硬いブランクスでは、掛けた後にタチウオが暴れることでバレてしまうのではないか? ということ。

だが、実際に掛けてみるとカリカリの硬いブランクスが、胴から曲がった! グングンと引き込むアタリも問題ナシ。

これならバレてしまう心配も少ないだろうと実感。

91HH170恐るべし……。

スペック上やファーストインプレッションでは異質に感じたロッドだったが、使ってみると素晴らしいロッドだった。

操作時は硬く操作しやすいが、掛かると曲がるとはテンヤを操作する釣りでは理想のロッドと言えるのではないだろうか!

ビシビシ誘って、バシッと掛ける! そんな釣りが大好きなアングラーにはドンピシャのロッドとなっているので、ぜひ使ってみてはいかがだろうか。

シマノ公式「サーベルマスター リミテッド」詳細ページはこちら

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