【ヒラメ釣りの基礎講座】三重県・国崎沖

冬を代表する釣魚ヒラメ。今回は生きた魚をハリに付けて泳がせてエサとし、ヒラメを狙う釣り方の基礎をご紹介。

ここでは、今期好調の三重・国崎沖のヒラメにスポットを当てて解説していきます。狙う水深や、海底の形状、オモリや仕掛け号数はエリアによって違いがあるが、基本的な釣り方の肝は共通項が多いので、参考にしていただければ幸いです。

ちなみに今期の国崎沖のヒラメは、非常に好調で、連日トップで2ケタ前後の釣果が出ており、ボウズになる人も少ない。防寒対策をしっかりして挑めば、好釣果に恵まれそうですよ!

ゲストも多彩で青物や…

キジハタ(アコウ)などもヒットしてくる

取材時にはマハタもヒットした

基本的なタックルと仕掛け

 

タックルと仕掛けは図のような感じ。ちなみに、国崎港の船では仕掛けが1セット付いてきます。また、船に予備の仕掛けも詰んでありますので、初めてで仕掛けが分からない…という時は現地調達も手です。

竿はおしなべて竿の胴(真ん中)あたりから軟らかく曲がる竿が向いてます。リールは小型電動リールまたは小型の両軸リール。オモリは国崎では60号をベースに、潮の速さで仕掛けが流されるなどの場合に備えて80号も用意しておくとバッチリです。

イワシの付け方

釣り方を説明します。エサとなるのは生きたマイワシ。マイワシをハリに付けて泳がせ、それを食うヒラメを釣るワケです。

マイワシの付け方ですが、仕掛けには親バリと孫バリがあり、それぞれをイワシに掛けます。

・親バリを鼻掛けor口掛け
・孫バリは背掛けor腹掛け

といったところが一般的です。

親バリを口掛け(アゴ刺し)

親バリを鼻掛け

孫バリ(写真はトリプル)の腹掛け。エサのサイズや親・孫間の距離によって、刺す位置は調整する

イワシのサイズや仕掛けの長さによっては、尻尾寄りに刺す

こちらはチラシ。親バリだけを掛けて、孫バリをフリーにする

エサ付け一例。親バリを口掛け、孫バリ(トリプル)を腹掛け

エサを付ける時に注意したいのは、イワシのウロコがなるべく落ちないように素早く。イワシのウロコは海中できらめき、それがヒラメへのアピールになるといわれています。

エサを付けて準備を済ませましょう。ハリに付けたイワシを水の外に出しておくとイワシが弱ってしまうので、バケツに入った海水の中で泳がせておきます。

イワシを使う時に使用するネットは、イワシが入っているバケツに入れないようにすると、ウロコが飛びにくい

基本的な釣り方

船長の合図が出たら、仕掛け(エサとオモリ)を海中に入れます。入れる時は静かに入れてやるとグッド。

オモリがトンッと底に着いたら、糸がピンと張るように糸フケ(糸のたるみ)をリールで巻き取ります。糸があまりに斜めにいくようなら、リールで糸を巻き取る→少し竿を上げてもう一度オモリを底まで下ろす、まだ糸フケが出るようなら巻き取って…を繰り返すと、ある程度糸が真っ直ぐになるハズです。

これでオモリが大体ピッタリと底に着いている状態です。自然ですから、海底の形状は完全なフラットではなくデコボコしています。基本的にはヒラメは底の方にいる魚で、底の方に仕掛けがあるのがセオリーとなるので、海底のデコボコに合わせてリールを巻いたり、糸を出したりして、オモリが底にトンと当たってはその感触がなくなる、また底にトンとぶつかる感触がある、そんな位置をキープするとグッド。

基本的に激しいアクションを入れる必要はなく、生きたイワシが泳いでくれるのを頼りに、ジッとアタリを待ちます。もちろん、小まめなタナの取り直しは必須です。

アタリ自体は比較的ハッキリ出ます。

ヒラメがイワシを食い始めると、バタバタと竿先が暴れ始めます。しかし、ここで焦って竿を上げてアワセを入れてもハリに掛かる確率は低いです。まだヒラメがイワシを完全に食っていない状態だからです。

バタバタがしばらく続きますが、ここは我慢。すると、イワシをかじっていたヒラメがいよいよ本格的にバクッと食い付きます。

ここで竿先はグ~ンと海中に持っていかれるように引き込むので、ここがアワセどころ。しっかりと竿を立てて、ヒラメの口にハリを掛けましょう。

もちろん、そういった「本アタリ」に掛けていくのがヒラメ釣りなので、アワセが100%成功するとは限りません。もしアワセがスッポ抜けても、もう一度仕掛けを下ろしてみると、エサが残っていれば再び食ってくることもあります。

また、かなり長い時間待っても本アタリが出ないこともあります(特に小型にその傾向がある)。そんな時は、思い切ってアワセを入れると掛かることもあるので、どうしても本アタリが出ない時はアワせてみましょう。

アワせ損ねて上げてみると、イワシに歯型があることも…

また、セオリーでは底付近の釣りとなるヒラメですが、状況によっては底から離れたタナでヒラメが食ってくることもあるからです。そういった時にはアタリも分かりやすく、一気に食いこむこともあります(大型がヒットすることも)。

そして、激しいロッドアクションは必要ありませんが、時折竿をスーッとゆっくり上げて、そっとおろしていくと、よいアクセントになり食ってくることもあります。

ヒラメが掛かったら重量感を感じますので、あとは竿の角度を保ったまま、一定速度でリールを巻きます。道糸と仕掛けの接続具まで巻き上げたら竿を立ててヒラメを海面まで浮かせます。

最後は船長さんやお隣さんにタモですくってもらいますが、海面まで浮かせたヒラメの頭からタモに滑らせるように誘導してネットインしましょう。

ありがちなのが、中途半端な巻き上げで海面の下にヒラメがいるのに、タモを奥深くまで突っ込んですくおうとしてもすくえないパターン。海中にタモが入ってしまうとなかなか自由に動かせないので、タモ取りできる可能性は低くなってしまいますのでご注意を!

また、タモに入ったのを確認したら、すぐにリールのクラッチを切りましょう。クラッチが入ったままにすると、タモですくったヒラメを船上に上げた時などに竿に負荷が掛かってボキッ…なんてことになりかねませんからね。

取材でお世話になったのは、三重県鳥羽・国崎港の宏漁丸功成丸。大型快適船で、どちらも面倒見のよい船長さんがいます。 冒頭でも述べたように、今期は絶好調のヒラメ釣り、ぜひぜひ足を運んでみてください!

広々とした釣座スペースの宏漁丸

功成丸も大型船で快適にヒラメ釣りが楽しめる

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