【船テンヤタチウオ名手の輪】大型タチウオの釣り分け方を解説! キモは”スピードと誘い後のステイ”

寄稿:多田正人

多田正人(ただ まさと) プロフィール

がまかつフィールドテスター。テンヤタチウオをはじめ、さまざまな船釣り、磯釣りなどをたしなむマルチアングラー。大阪湾タチウオKINGバトル2017ファイナリスト、2018、2019、2021セミファイナリストの実力派。

皆さんこんにちは、がまかつ船フィールドテスターのま~君です。

編集部より質問が

今回は編集記者の方から「多田さんは、どのようにして大型タチウオを狙い、釣り分けているのか? 教えてください」と何とも難しいお題をいただいての釣行となりました。

ベテラン船長の船で出航

週末は潮回りもよく、何処も満船で、急遽、無理をお願いしたのは、僕が船テンヤ釣りを始めるきっかけになった船宿さんで、土・日・祝日に泉佐野漁港から出船している「住吉丸(伊田船長)」。

住吉丸

漁師歴は50年、大阪湾を知り尽くしているベテラン船長です。

6時、洲本沖に向けて出船しました。

心配される天敵のサバフグが見当たらない

朝は、前日のウネリがまだ残り、これに例のサバフグちゃんの猛攻があるのかと思うと憂うつになりましたが、この日は何と、サバフグちゃんの姿が全く見当たらない。

とりあえずタチウオは釣れると確信して、大型狙いのみに徹しました。

大型タチウオは経験上、底付近にいると思い、最初はがまかつのテンヤの夜光タイプに、マルキユー「ギュッとイワシ」をセット。

まず1投目、水深は115m、リールのカウンター120mほどで底取りができたので、糸フケを取り、竿を上げた分だけラインを少し早めに巻く誘いで10m巻き上げ、5秒ほどステイを入れます。

これを3回繰り返し、ステイした瞬間に、がま船タチウオテンヤSRTi乗せアワセのチタントップ穂先に感じるコツンという小さなアタリ。

筆者のタックル

最初に釣り上げたのはいきなりのメーター超え

そのまま今度は1mずつ、早めのストップ&ゴーで10mほど巻き続けると、竿を大きく曲げる食い込み!

大型特有の強烈な締め込みをかわして、取り込んだのは105cm、幅指4本のタチウオでした。

即掛けに掛かるのは活発なタチウオ

その後は、コツコツを繰り返す小型タチウオのアタリが続き、即掛けしてみると、70~80cmほどのヤル気のあるタチウオが何尾か取り込めました。

今回の課題は「大物の釣り分け」

かなりタチウオの活性はよさそうなのですが、今日のミッションは、如何に大型を狙い、釣り分けるか?

巻きのスピードを速めて小型のタチウオを置き去りに

このままではいけないと、次はこの小型のアタリを掛けずに無視し、アタリがでたら、さらに少しだけ巻き、スピードを速くして10m。

水深約95m辺りでステイを入れると、この誘いについてきたメーター超えのおデブちゃんが、顔を見せてくれました。

その後、何尾かを追加し、潮が動き出すとトローリング釣法が炸裂!

釣座は友人と並びの右舷トモ3番。140mほどラインを出しても底が取れず、電動リールのカウンター15で、早巻きのまま2回シャクリを入れてステイ、それを繰り返すと、途中で竿を持っていくアタリがあり、メーターオーバーを追加しました。

筆者が導き出した答えは

残念ながらドラゴンと言う120cmオーバーは釣れませんでしたが、今回のミッションの結果は、タチウオは大型になるほど警戒心が強いため、潮の緩い時は底にいる。

上層に居る活性のよいタチウオが捕食するタイミングでスイッチが入り、テンヤの早い動きについてこれない小型をかわし、大型タチウオに食わす釣りで釣果を出す。

潮の速い時はトローリング釣法で、早いテンヤの動きに小型を付いてこさせないようにし、大型に食い付かせる。

やはりどちらもキモは、誘いの後のしっかりとしたステイ!

これが自分なりのドラゴンへの道。

1度お試しください。

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